中国・西安で食べるべき名物料理13選を詳しく解説

2019/11に中国・西安に行きました。レポート第4話目です。 この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。 西安名物の美味しいものをご紹介します。 個人的には、夫妻肺片とbianbian面が忘れられないお …
2019/11に中国・西安に行きました。レポート第4話目です。
この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。

西安名物の美味しいものをご紹介します。
個人的には、夫妻肺片bianbian面が忘れられないおいしさでした。

もくじ

羊肉泡馍(羊肉泡莫、ヤンルーポーモー)

羊肉泡馍、羊肉泡莫とは、羊肉のスープの中に、パンを細かくちぎったものが入っている汁料理。
見た目は大きくないですが、お腹いっぱいになります。
注文すると、1人分の器につきパン2枚が与えられます。
この時点ではまだ料理になっていません。
まず、このパンを自分の手で細かくちぎっていきます。
ちぎり終えたらスタッフの人に渡し、スープと具材を入れて調理してもらいます。
こういう一連のプロセスも食事を楽しむエンターテイメントの一部として捉えられているんだと思います。


出来上がったら再び自分の席に届けられ、食べることができます。
羊の肉に胡椒がよく効いたスープでおいしいです。
普通羊肉泡馍 30元(450円)
にんにくの砂糖漬けも一緒に提供されます。これもおいしい。
これを食べた店は西安の中心部にあります。地下鉄1号線洒金桥(灑金橋)駅から南東方面に徒歩で行けます。
大众点评 果渊斋老米家泡馍馆(回坊总店)
高徳地図 果渊斋老米家泡馍馆(回坊总店)

夫妻肺片。辛さが病みつきになる

これは西安名物というより四川料理です。
大雁塔近くの大悦城というショッピングセンター内にある、四川料理の店三俞竹苑で食べました。
夫妻肺片 46元(700円)
見た目から想像できる通りすごく辛いのですが、このタレを何度もスプーンですくって飲んでしまうほど病みつきになりました。
とてもサラサラした油(ラー油?)が特徴的で、牛の内臓を香辛料を利かせて煮込んだものです。冷菜に分類されます。
四川省の成都市で郭氏と張氏の夫婦が牛タン、牛のレバー、牛の胃袋を調理して完成させたことから、この名がついたそうです。
また食べたい…

水煮魚 これも辛いがうまい

さきほどの夫妻肺片と同じ店で食べました。
水煮魚という優しそうな名前がついていますが、これも殺人的に辛いです。唐辛子と山椒がやりすぎなほど入れてあって、本気で殺しにかかってる感があります。
舌がしびれて麻痺するような辛さで、子供だったら泣き出しそうです。
でも不思議とこれも病みつきになるんですよね。
この店の名物料理みたいです。
129元(1930円)

bianbian面 西安の代表的な麺

西安の街中では、このbianbian面(ビャンビャン麺)を提供する飲食店が多く存在します。
僕は西安郊外の華山に行ったときに食べました。
これすごくおいしかったです。ちょいピリ辛の汁なし麺で、麺が平べったい。
日本で食べたこと無い味で、形容しがたいのですが、麺とタレがマッチしててほんとにおいしかったです。
25元(380円)
bianbian面の漢字はとても複雑で、57画あります。
西安の街中で食べたい場合は、下で紹介する「老李家biangbiang面(钟楼店)」という有名な店で食べればいいと思います。


烤肉 羊の串焼きがワイルドでおいしい

烤肉(カオロウ)とは肉の串焼きです。
シルクロードの起点の西安では、イスラム文化の影響を受けて羊の料理が多くあります。 肉の小片を串に挿すいわゆる串焼きのお店もあります。
唐辛子やその他調味料で味付けされた羊肉は、中華料理とはちょっと違う異文化の匂いがしておいしかったです。
メニューには一串あたりの価格が書いていますが、注文単位は20串からです。
でも1串あたりのボリュームは大きくないので、20串くらいは一人で全部たいらげることができます。
酸梅汤という梅のジュースもおいしかった。
1件目は哈桑烤肉坊というお店です。
西安中心部のイスラム通りにあります。
ここはイスラム系の飲食店が多く立ち並ぶ通り。
ここのスタッフの兄ちゃんがとてもおもしろくて、言葉が通じなくてもジェスチャーでとても愉快に説明してくれました。
しかも、どこからか日本語を勉強している学生を呼んできて通訳させるという機転を利かす(笑)
大众点评 哈桑烤肉坊
高徳地図 哈桑烤肉坊
洒金桥(灑金橋)駅から徒歩。
2軒目はタクシーで北に移動して、小佐烤肉というお店。
ここでも烤肉を食べました。
いろいろメニューがあって楽しい。
ここも注文単位は20串からでした。
ビールはだいたい青島(チンタオ)で、チンタオビールの中でも1903とか純生などの種類があるようです。3種類飲んだけど、あんまり味の違いは分からなかった。
店のおばちゃんがとても世話をやいてくれて、食べ方を指南してくれました。


西安駅から見て、の北のほうにあります。
大众点评 小佐烤肉(开元路总店)
高徳地図 小佐烤肉(开元路总店)

重庆小面(重慶小面) ピリ辛の麺

この日の夜3件目。(どんだけ食べるねん)
重庆小面(重慶小面)とは、中国の都市・重慶で主に食べられているピリ辛のラーメンです。
西安にも、道を歩いていると重慶小面のお店を見つけることができます。
先程の小佐烤肉の店からうろうろして、最初に見つけたお店に入りました。
小面の小(9元)を注文。
小でもけっこうなボリューム。
中国では、小と大のサイズがあった場合、大を頼んだらだいたい後悔します。
日本人には小サイズでちょうどいいと思います。
美味しかったですが、感動するほどの味ではなかったです。本場の重慶で小面を食べた経験がある同行のU氏曰く、「ちょっと味が違う」とのことでした。
やっぱり本場で食べないとダメかな~。

八宝粥 甘くてやさしいデザート

朝ごはんに食べた八宝粥
多分8種類くらいの豆を煮てトロトロにしたものです。
甘いデザートのような、日本で言うとぜんざいみたいなあったかい飲み物。
8元(120円)
西安郊外にある兵馬俑博物館に観光に行ったとき、近くの飲食店で食べました。

涼皮(リャンピー) 冷たいピリ辛の麺

涼皮(Liángpí)は冷たい麺です。主に夏場に食べるそうです。
これもピリ辛で、日本で言えばそうめんを食べるみたいな感覚かな。
お米の粉を原料としてつくられた冷たい麺に具がたくさん載ってて、食べる前にかきまぜて食べます。
確か20元(300円)
兵馬俑をガイドしてくれた中国人女性が
「ここの涼皮がおいしいのよ」て紹介してくれた涼皮研究所の涼皮。
兵馬俑博物館の近くに飲食店街がありますが、その中にあります。

蘭州牛肉拉面 蘭州発祥のうまい麺

蘭州牛肉拉麺の店も西安にはたくさんあります。
日本にも最近たくさん蘭州牛肉拉麺の店ができてポピュラーになってきていますね。
味は日本で食べた蘭州牛肉麺と同じ風でしたが、ここ西安は蘭州に近い位置にあるので、より本場の蘭州牛肉拉麺が食べられます。こころなしか少し本場感ありました。
確か12元(180円)だったと思います。安いです。

西安の居酒屋 いろんな料理に目移りしちゃう

居酒屋で頼んだメニュー。
遇见长安葫芦鸡
まるごとチキン。ボリュームありました。
58元(870円)。
でもなんか物足りないんよね。ちょっとパサパサしてる。
街中にケンタッキーフライドチキンをよく見かけるのだけど、それはケンタッキーが人気だからなんだろう。
中国人からみても、チキンはケンタッキーの方がうまいということなんだろうか。
左: 上記のチキン
中: 焼餃子 16元(240円)
右: 铁锅鲜鱼上上签 魚の辛い鍋 58元(870円)
餃子は、多分日本で食べた方がおいしい。
あまりジューシーじゃない。
中国はやっぱ焼き餃子より水餃子かな。
中華料理と行っても、すべてがおいしいわけではないです。
桂花凉糕 22元(330円)
甘いデザートでした。モチモチした食感がたまらない。ういろうみたいな感じ。
「桂花」はキンモクセイ。「凉糕」は冷たいケーキです。
この居酒屋はショッピングセンターの中にありました。
メニューたくさんあって、どれを食べようか迷います。
西安駅から見ると北のほう、盛龙广场というショッピングセンターの中にあります。
大众点评 遇见长安(盛龙广场店)
高徳地図 遇见长安(盛龙广场店)

油泼面(油潑面、ヨーポーミエン) リーズナブルな麺

油泼面(Yóu pō miàn)は、さきほど紹介したbianbian面の弟分的な麺です。
麺は同じで具が違う。
人参などを刻んだシンプルな具を乗せて、熱したピーナッツ油をかけたものです。
小サイズで9元(135円)
大众点评 老李家biangbiang面(钟楼店)
高徳地図 老李家biangbiang面(钟楼店)
西安鐘楼(西安钟楼)の近くにあります。
この店はbianbian面が有名みたいなのでぜひ食べてみてください。
僕は別の店でbianbian面を食べてしまったので、ここではあえて別のメニュー「油泼面」を食べました。
再訪したときにbianbian面を食べてみたいと思います。

灌湯包(灌汤包、ガンタンパオ) 西安風の小籠包

小籠包とあまり変わりませんが、灌湯包という西安の名物だそうです。
西安の名物は羊肉が入っているそうです。
僕は牛肉灌汤包(20元、300円)を食べました。
量のわりにはちょっと高いです。
もっと感動的な美味しさかなと期待していたんですが、味は普通でした。
これだったら台湾で食べた小籠包のほうがおいしかったな。

回坊風情街(回民街)周辺 食べ歩き天国

西安の中心部にある鐘楼(钟楼)の北西側に広がる回坊風情街(回民街)は、食べ歩きできるメインストリートです。
夜になると若い子や観光客がいっぱい往来しています。
ここでいくつか食べ歩きしました。




回民街は西安鐘楼(钟楼)の北西にあります。
高徳地図
爆炸大鱿鱼です。ビッグイカです。イカの姿焼き。
中国内陸の西安にイカが?
と思ったのですがこれは沿岸部からわざわざ送ってきてるんですかね?
あまり新鮮味はなさそう。
20元(300円)
日本の露店でもそうですが、露店で食べ歩きするこういう食べ物は少し高めです。
普通においしかったですけど、特別おいしいというわけではない。
あと、大きくて食べにくい。
たぶん秘制爆肚ってやつなんだと思います。
他の人が食べてるのを見て「同じやつをちょうだい」て言って注文したので名前が分かってないです。
爆肚って腹のモツ? 調べると北京の食べ物?
甘辛くておいしかった。
10元(150元)
羊蹄って書いてあるから羊のひづめ?
豚足みたいなもんでしょう。
ほっかむりをしたイスラム系女性が給仕してくれました。
西安はイスラム教圏に近いので、豚はNGであり羊系の食べ物が多い。
味はまさに豚足みたいでおいしかった。しかしこれも食べにくい。
口の周りがベチャベチャになります。
15元(230円)
関係ないけど北海道の羊蹄山もこの漢字だね。
肉夹馍(ロオジャーモー)は西安名物です。肉を挟んだハンバーガーみたいなもの。
どこでも売ってます。
この回民街では、人気店ではすごい行列が出来てました。
僕は並ぶのが嫌なので空いている店で買いました。
15元(230円)
肉まんみたいなものと考えればいいでしょう。
烤肉という羊肉の串焼き。 店の中で食べる烤肉よりも少し大きめですが値段も10元と高い。
10元(150円)
これだけでこの値段って、日本よりも高いかも。
味は臭みもなく美味しかったです。塩味が効いてもっと食べたくなる。

回民街は見て歩くだけでも結構楽しめます。




第4話おわり

2019/11 中国旅行ブログもくじ

第1話
中国・西安観光、城壁の上をサイクリング。お手軽に自転車を借りられます。
西安には一周14kmの城壁があります。
この城壁の上は登ることができて、上を歩いたりサイクリングすることができます。
第2話
行き方詳細解説:中国・西安にある恐ろしく険しい山・華山。恐怖レポート
崖っぷちの登山道がある、めちゃくちゃインスタ映えする山に登ってきました。
第3話
行き方解説:中国・西安で行くべき場所・兵馬俑(へいばよう)二千年の歴史を見よ
兵馬俑は兵士の人形が大量に埋設されている紀元前200年前の遺跡で、世界遺産にもなっています。
第4話
中国・西安で食べるべき名物料理13選を詳しく解説
西安で食べた名物をご紹介します。bianbian面がおいしかった。
第5話
中国・西安観光 貴重な歴史遺産を展示する陝西歴史博物館(陕西历史博物馆)
膨大な量の展示物がありました。兵馬俑も置いてました。
第6話
中国・西安 大衆浴場・銭湯・スパ・温泉の探し方と体験レポ
寝台列車に乗る前に体を洗っておこうと思ったので銭湯に行きました。
第7話
中国でDiDi(タクシー配車アプリ)を使ったら超絶便利だった件
タクシー配車アプリDiDi(滴滴出行)がものすごく便利でした。中国語会話必要なし。
第8話
中国・西安は両替所が無い。その他見たもの観光したもの
西安で体験したその他いろいろなことがら。
第9話
中国の鉄道の乗り方を予約から解説。長距離寝台列車に乗ってみました
西安から深圳(深セン)まで2000kmの距離を乗車しました。29時間の旅
第10話
中国・深圳(深セン)のMakerFaire Shenzhen 2019。個性あふれる出展
ハードウェア系のモノづくり、電子工作をしている人の発表の場MakerFaire Shenzhenを見てきました。
第11話
中国・深圳(深セン)で景色の良い観光お手軽ハイキングコース。南山公園
見晴らしも良く、香港も見えるし深圳の大都会も眺められるのでおすすめです。
第12話
中国・深圳(深セン)から日帰り広州旅行。広州はグルメの街だった
広州はおいしいものがいっぱいありました。深圳から電車ですぐ行けます。
第13話
中国・深圳(深セン)での民泊宿、おいしかったものなど紹介
深圳で体験したその他のものを紹介しています。図書館がすごく大きかった。
第14話
香港で食べた朝ごはん。食事の物価は日本より高い。肉片粥と即蒸鮮蝦腸粉。
中国から香港に渡りました。香港の食事は高い。
第15話
香港の現状。デモ騒動で道が破壊されていたり落書きがあったり。
観光客が訪れるには危険なところもあるんだとは思いますが、昼間の香港はおおむね平和でした。

行き方解説:中国・西安で行くべき場所・兵馬俑(へいばよう)二千年の歴史を見よ

2019/11に中国・西安に行ってきました。そのときのレポート第3話目です。 この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。 西安旅行3日目は兵馬俑(兵马俑、Bīngmǎyǒng)に行きました。 兵馬俑は兵士 …
2019/11に中国・西安に行ってきました。そのときのレポート第3話目です。
この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。


西安旅行3日目は兵馬俑(兵马俑、Bīngmǎyǒng)に行きました。
兵馬俑は兵士の人形が大量に埋設されている遺跡で、世界遺産にもなっています。
紀元前200年前の秦の始皇帝の墓と一緒に造られたと言われています。

西安から兵馬俑博物館への行き方

西安駅前から游5(306)のバスに乗って兵馬俑へ、という知識は得ていたのですが、いざ行ってみるとそんなバスはありません。
工事のためかバス路線体系が変わっており、バス停が少し離れたところにあり番号も914・915番に変更になっていました。


西安駅の少し東側にバス停があります。
高徳地図


午前7:00。915番のバスに乗りました(緑色のバス)。
一人9元(140円)。1時間くらいで着きます。かなり安い。
914番でも行けるみたいです。
青いバスも止まっており、これは民間の別のバスです。915に乗ろうとする客を無理やり客引きしてました。
こちらは一人10元みたいでそんなに値段は変わらないので、どちらに乗ってもいいと思います。
バスは満席になると発車するシステムで、定時運行ではないです。
したがって、どっちのバスに客が多く乗ってるかを観察して、早く発車しそうな方に乗るのが賢いかも知れません。
普通の路線バスですので途中のバス停にも止まります。
バスは兵馬俑博物館の東側(ちょっと離れたところ)に止まります。うっかりしていると乗り過ごすので地図を追いながら注意していた方がいいです。僕はうっかり乗り過ごすところでした。
兵馬俑(ビンマーヨウ)てアナウンスを注意深く聞いておいてください。

兵馬俑博物館に到着

8:00に兵馬俑博物館に着きました。
バス停から博物館入り口までは500mくらい距離があり、プロムナードが続いていました。
博物館のOPEN時刻は8:30。早く着きすぎました。
博物館入場門に続く道の途中でザクロジュース(石榴汁)を売っていたので飲んでみました。10元(150円)
ちょっと酸味が効いてスイカっぽくておいしかったです。
あとで気づいたのですが、別の店では5元で売ってたので、プチぼられたかも…
値段を書いてないので、きっと人によって値段を変えてるんだと思います。



博物館のまわりに飲食店がありますので、そこで休憩しました。

兵馬俑博物館の営業時間です。
(「地球の歩き方」から)
3月16日-11月15日 8:30-18:00
11月16日-3月15日 8:30-17:30
3月-11月 150元
12月-2月 120元
兵馬俑博物館の近くにあるケンタッキーフライドチキン。
兵馬俑バージョンになってます。
これが入場券(表と裏)。
僕が訪れた11/5では120元で入れました。


入場門の前で写真を撮っていると、ガイドの女性に声をかけられました。
中国人のガイドさんですが日本語堪能です。
2~3時間のガイドで200元(3000円)だそうです。私達3人だったのでワリカンで70元弱。
お得だったのでお願いすることにしました。
結果的にはこのガイドさんつけてよかったです。細かい解説をつけてくれて、遺跡の知識や楽しみ方がぐっと深まりました。
博物館直属のガイドさんで、入場門前で観光客に営業しています。
日本語ができるガイドは6人いるそうです。
ガイドさんの声を聞くためのイヤホンを装着して出発

待望の兵馬俑とご対面

兵馬俑は1号館から3号館まであり、すべて屋根付きのドームで覆われています。
掘り返した遺跡を保護するために、出土した場所をそのまま屋根付きドームにしているのです。
こういう保存の仕方は世界でも珍しいそうです。


1号館を入ってすぐに現れる2000年前の兵士たち。圧巻です。



パノラマで



1974年に発見されたこの遺跡は、全部で6000体もの人形が埋められていたそうです。
そしてひとつひとつ顔が違う。現存していた兵士をそのままモデルにしたであろうと推測されています。
2000年前の世界がこんなにリアルな形で目の前に広がっていることが驚きです。

一体一体、非常に精巧に造られています。
これだけのものを造らせた秦の始皇帝の権力がどれほど強大なものであったのか、うかがい知れます。
この1号館ドームの後ろの方では、発見から45年たった今でも発掘作業が続けられており、丁寧に復元作業が行われています。
ドームの後ろから見たところ
1号館の建物を出てすぐとなりにある2号館に入りました。
出土したときのそのままの姿で見せているブロックもあります。
先程の1号館は兵士の先鋭部隊がいたのに対して、ここ2号館の遺跡は司令部隊を模したものと考えられています。
そういうわけで位の高い高官がいます。
壁にかけられていた解説写真。
上から「世界のナベアツ」「島田紳助」「堀内孝雄」のそれぞれの祖先だ
って中国人ガイドが言ってました。
(なかなかおもろいこと言うガイドやん…)
記念写真コーナー
ここでは、兵馬俑と自分の写真を合成した写真を撮ることができます。
中国人の考えることはおもしろい。
クリントン・元アメリカ大統領もここに来て写真を撮ったそうです。
おみやげコーナー。
小さいものから大きいものまで、様々な兵馬俑レプリカを売ってます。
大きいものは10万円くらいのものもあるようです。

お茶休憩

2時間くらい歩いたあと、ガイドさんに勧められるままに喫茶店でお茶休憩。
自分が頼んだお茶とは別に、10種類くらいのお茶の試飲をさせてくれました。
貴妃紅茶というのが甘みがあって好きでした。
とても渋いお茶があったり、日本でもおなじみの味がするお茶があったり。一口にお茶と言っても味はかなり違うことを学びました。



面白いものも見せてもらいました。
不思議な急須。



お湯を注ぐと色が変わるマグカップ。


兵馬俑博物館 3号館の見学

1号館、2号館と見学してお茶休憩して、残るは3号館です。 3号館では、割れずにそのままの形で出土した貴重な兵馬俑が展示してありました。
靴の裏の模様とか、髪の毛の描写とか、実に細かい。
繰り返しますが2000年前の遺物なんですよね。形を変えず現在でも見ることができることに驚きです。
別の場所から出土した青銅製の馬車。銅の鋳造の技術がこの時代に存在したことが分かります。
秦の始皇帝の墓のまわりには、兵馬俑坑だけでなく、副葬品を埋めたりした「陪葬坑(ばいそうこう)」も多数見つかっています。
兵馬俑博物館には3時間ほど滞在しました。

お昼の食事は涼皮研究所

以上で博物館の見学は終了しました。
博物館の外には食事ができる一角があります。
西安名物の涼皮(リャンピー)が食べたいとガイドさんに言ったら連れて行ってくれました。
20元(300円)だったと思います。

続いて秦始皇帝陵へ行く

兵馬俑博物館から西に1.5kmほどの場所に、秦の始皇帝が眠っているとされる墓である秦始皇帝陵があります。
兵馬俑博物館からは無料のシャトルバスが出ています。
博物館の入場料にはこの始皇帝陵の入場料も含まれているのでついでに見に行ったら良いでしょう。
ただし、こちらに足を伸ばす観光客はあまり多くないようでした。
始皇帝陵は長方形をしており、あの山のてっぺんが始皇帝陵の中心で、その下に始皇帝が眠っています。
発掘はされていません。発掘してしまうと現代の技術では保存が難しいからというのが理由だそうです。
中国政府はなんでも無茶すると思っていたけどこういう配慮はあるんですね。
しかし、山の上に登ることはできませんでした。
「上まで登れる」て聞いていたのですが、どうやら数年前に立入禁止になったみたいです。残念。

帰りの行程

これにて始皇帝博物館と始皇帝陵の見学は終了です。
西安に帰ります。
いったん無料のシャトルバスで博物館まで戻ったあと、914または915のバスで西安に帰るルートもありますが、この始皇帝陵から博物館に戻らず直接西安駅に向かうバスも出ています。青いバスです。
席が埋まり次第出発する不定期運行ですが、乗り込んで10分ほど待っていると出発しました。 10元で1時間ほどで、出発点の西安駅に戻ることができました。
ちなみに、このルートの途中にある華清宮・華清池(华清池)には立ち寄っていません。
兵馬俑を観光する際は、ついでに行ける場所なのでこちらも合わせて観光する人が多いようです。
西暦700年代の唐の時代、楊貴妃が入った風呂があることで有名な観光地です。
僕らは時間の関係で行きませんでした。またの機会にします。

第3話おわり

2019/11 中国旅行ブログもくじ

第1話
中国・西安観光、城壁の上をサイクリング。お手軽に自転車を借りられます。
西安には一周14kmの城壁があります。
この城壁の上は登ることができて、上を歩いたりサイクリングすることができます。
第2話
行き方詳細解説:中国・西安にある恐ろしく険しい山・華山。恐怖レポート
崖っぷちの登山道がある、めちゃくちゃインスタ映えする山に登ってきました。
第3話
行き方解説:中国・西安で行くべき場所・兵馬俑(へいばよう)二千年の歴史を見よ
兵馬俑は兵士の人形が大量に埋設されている紀元前200年前の遺跡で、世界遺産にもなっています。
第4話
中国・西安で食べるべき名物料理13選を詳しく解説
西安で食べた名物をご紹介します。bianbian面がおいしかった。
第5話
中国・西安観光 貴重な歴史遺産を展示する陝西歴史博物館(陕西历史博物馆)
膨大な量の展示物がありました。兵馬俑も置いてました。
第6話
中国・西安 大衆浴場・銭湯・スパ・温泉の探し方と体験レポ
寝台列車に乗る前に体を洗っておこうと思ったので銭湯に行きました。
第7話
中国でDiDi(タクシー配車アプリ)を使ったら超絶便利だった件
タクシー配車アプリDiDi(滴滴出行)がものすごく便利でした。中国語会話必要なし。
第8話
中国・西安は両替所が無い。その他見たもの観光したもの
西安で体験したその他いろいろなことがら。
第9話
中国の鉄道の乗り方を予約から解説。長距離寝台列車に乗ってみました
西安から深圳(深セン)まで2000kmの距離を乗車しました。29時間の旅
第10話
中国・深圳(深セン)のMakerFaire Shenzhen 2019。個性あふれる出展
ハードウェア系のモノづくり、電子工作をしている人の発表の場MakerFaire Shenzhenを見てきました。
第11話
中国・深圳(深セン)で景色の良い観光お手軽ハイキングコース。南山公園
見晴らしも良く、香港も見えるし深圳の大都会も眺められるのでおすすめです。
第12話
中国・深圳(深セン)から日帰り広州旅行。広州はグルメの街だった
広州はおいしいものがいっぱいありました。深圳から電車ですぐ行けます。
第13話
中国・深圳(深セン)での民泊宿、おいしかったものなど紹介
深圳で体験したその他のものを紹介しています。図書館がすごく大きかった。
第14話
香港で食べた朝ごはん。食事の物価は日本より高い。肉片粥と即蒸鮮蝦腸粉。
中国から香港に渡りました。香港の食事は高い。
第15話
香港の現状。デモ騒動で道が破壊されていたり落書きがあったり。
観光客が訪れるには危険なところもあるんだとは思いますが、昼間の香港はおおむね平和でした。

行き方詳細解説:中国・西安にある恐ろしく険しい山・華山。恐怖レポート

中国にある、とても危険な山、華山(华山、Huàshān)の行き方を詳細に解説します。 西安から鉄道またはバスで日帰りで行けますが、行程はかなり複雑ですので手順を追って説明します。 費用や所要時間についても解説します。
2019/11に中国・西安に旅行したときのレポート第2話目です。
この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。


西安から華山へ日帰り登山旅行

中国 華山でググったら分かりますけど、この華山(华山、Huàshān)は超危険な山で有名です。
崖っぷちの登山道がある、めちゃくちゃインスタ映えする(笑)山です。
中国五大名山の1つです。

西安から日帰りで行けます。
しかし乗換を多く必要とするので行程は複雑です。

高速鉄道で西安から華山北駅へ

西安から華山へは、高速鉄道バスを使って行くことができます。
行きは高速鉄道を使っていくことにしました。

前日に西安北駅で高速鉄道のチケットを窓口で買ってました。
当日でも買えると思いますが、事前に買っておいた方が安心です。
僕は11月に行きましたので閑散期でしたが、8月などシーズンだと混雑が予想されますので前もって買っておいた方がいいかもです。
西安北駅のチケット窓口の数は少なく、長蛇の列になってました。30分くらい並んだと思います。
窓口でこういうメモを渡します。
必要事項を書いておくと、特に何も聞かれずスムーズに買えました。
・列車の発車日時
・列車番号
・人数
・片道 (単程)
・グレード (2等)
パスポートを提示する必要があります。
54.5元(820円)でした。日本の新幹線より1/3くらいの値段で買えるので安い。
事前にtrim.comでも買うことができます。
詳しくはこちらで解説しました。
https://toyao.net/wp/20191106-railway/
列車ダイヤはスマホアプリがあります。
China Train Bookingというアプリで調べることができます。
だいたい10分~20分くらいの運転間隔で走っています。
買えたチケット。
7号車の05Bという2等座席
右上にある检票(検票)のA13は、待合所の番号です。
駅の改札から中に入ったときに、だだっぴろい待合室が各所にあり、それぞれに番号がついていますので、それを探して該当の待合所で待つことになります。
切符が買えたら改札口でチケットとパスポートを見せて中に入ります。
自動改札もありますが、これは多分外国人には使えません。有人の窓口に行きましょう。
中に入るとだだっ広い待合所ゾーンが待っています。お店やレストランもあるので食事もできます。
駅と言うより空港に近いイメージです。
プラットフォームへ通じるゲートは、発車時刻の20分前くらいに開きます。
時間に余裕をもって行動しましょう。
ゲート通過時も係員にチケットとパスポートを見せる必要があります。
自分の座席を調べて乗り込みます。
西安から華山北駅まで120kmの距離がありますが時間的には40分~50分くらい。速い。


車窓から。
中国の空気はよく霞みます。
これは普通の霧なのか、それとも大気汚染なのかが気になります笑
華山北駅(华山北站)に到着。

華山北駅から華山観光のゲートウェイとなる旅客センターへ

駅を出たところに食堂やショップがあり、ここで登山用の軍手を買うことができます。
軍手はあったほうがいいと思います。険しい山なので。
華山北駅からは、まず華山の旅客センター(华山游客中心)に行きます。
無料のシャトルバスがあると聞いていたのですが、どこから出発するか分からず。
さまよって時間を浪費してしまいそうだったので、結局タクシーを使いました。

この駅の付近で客の呼び込みしてます。
「華山の入場券つきで○○元で乗せてやるよ」的なやつ。
うさんくさい感じが満点でしたが、おにいさんの熱意に負けて結局乗ることに。
スマホの翻訳アプリを使って一生懸命コミュニケーションとってくれました。

・タクシー代20元(300円)
・ロープウェー、連絡バス、華山入場料セットで260元(3900円)
をここで支払いました。
けっこうな大金なので心配でしたが…
(兄ちゃんがうまいことを言ってぼったくろうとしてるんちゃう?的な心配が拭えませんでした)

結果的にはいいお兄ちゃんで、いろいろ良くしてもらいました。ぼったくりもなかった。

タクシーの兄ちゃんに連れて行かれたのは旅客センターのチケット売り場ではなく、別の離れたところにある、民間の団体チケットカウンターみたいなところ。
日本で言うとJTBみたいなカウンター。
ここで、タクシー兄ちゃんの指示に従って、
ロープウェー、連絡バス、華山入場料セットで260元(3900円)
を支払いました。
購入後、ふたたび同じタクシーに乗って旅客センターへ。
そこでタクシーのお兄ちゃんと別れました。
旅客センター(华山游客中心)のチケット売り場。(售检票大厅、Shòu jiǎnpiào dàtīng)
華山の観光はこの旅客センターから始まる、ターミナルのような場所です。
この時点で午前9時
本来ならばここで華山に入るためのチケット類を買います。
僕らは先ほど民間のチケットカウンターで買ったからここはスルー。
値段は同じでした。
必要なチケットは全部で5つ。
・入山チケット 160元
・行き:北峰ロープウェーまでの連絡バス 20元
・行き:北峰ロープウェー80元
・帰り:西峰ロープウェー140元
・帰り:西峰ロープウェーから旅客センターに戻るまでの連絡バス 40元
合計440元(6600円)。高いですね。
中国人からしたらかなりの高額だと思います。日本人の感覚に換算すると多分2~3万円くらいかかるイメージだと思う。
中国は食事とか鉄道、タクシーなど生活に密着した価格は驚くほど安いんだけど、こういう娯楽、観光系の料金はめちゃ高い。
日本とは政治方針の違いなんだと思う。
でも、こういう体制のほうが「金持ちから取る」的な税徴収ができるから国策としては間違ってないのかも知れない。

旅客中心からの登山イメージマップ
購入したチケットすべて。
上から
・入山チケット 160元
・行き:北峰ロープウェーまでの連絡バス 20元
・行き:北峰ロープウェー80元
・帰り:西峰ロープウェー140元
・帰り:西峰ロープウェーから旅客センターに戻るまでの連絡バス 40元
上の3つは登山前に民間のカウンターで購入。
下の2つは乗る前にその都度現地で買いました。
もちろん全部まとめて旅客センターで買うこともできます。

旅客センターからいよいよ山に入っていく

旅客センターから北峰ロープウェー行きの連絡バスに乗ります。
20分くらい。20元です。
西峰ロープウェー行きのバスもありますが、私達は北峰から入るコースを取りました。
行き先を確認して間違えないようにします。
バスに乗ってから北峰ロープウェイに乗るまで。
9:30にバスを降りてからロープウェイ乗り場までは少し歩きます。
ここで食べたbianbian面がめちゃうまかったです。
山のほうを見上げると、ロープウェイのゴンドラが小さく見えます。
あんなところを通るのか。

絶景のロープウェイ

10:00にロープウェイに乗りました。
ロープウェイというよりゴンドラですね。スキー場によくあるやつ。
これで急峻な山の谷間を抜け一気に北峰まで向かいます。
8分くらいですがあっと言う間です。
よくこんなところにロープウェイ通したなと思います。

華山への登山開始

10:15登山開始。ここで標高1600mくらい。
途中、急すぎる階段(天梯)を登ります。
この階段以外にも迂回路はあるので心配しなくても大丈夫ですが、こういう場所で軍手があるとはかどります。

トイレはわりとたくさんあります。ただし、紙がないので自分で持っていく必要があります。
また、水がないので手は洗えません。
ティッシュはたくさん持っていっておきましょう。
売店も要所要所にあって便利です。飲み物は事前に買い込んでおかなくてもなんとかなります。
山なので値段は少し高いですが、日本で買うくらいの値段で買えます。

両側が崖!最大の難所 苍龙岭(蒼龍嶺)

険しい馬の背に入っていきます。
苍龙岭(蒼龍嶺)という峰の上を登ります。
道は階段で整備されているし、手すりもあるので思ったより怖くないです。
ただ、ずっと急な階段が続くのでここを登り切るのはかなりしんどいです。
華山頂上へ向かう行程の中で一番の難所であり見どころでしょう。

振り返ると見晴らしの良い景色が広がっています。
この蒼龍嶺は上り専用です。下りの人は別のルートを通って降ります。
つまり蒼龍嶺は、北峰ロープウェイを使って登るルートでないと通れません。西峰ロープウェイで登って北峰に抜ける逆コースだと無理なんです。
僕が北峰ロープウェイコースから入るコースを選んだのはこのためです。
さらに上を目指します。
途中、南京錠を取り付けている鎖をいくつも見かけます。
日本でも見たことがありますが、これは一種の願掛けで、恋愛成就とかそういうやつでしょう。
しかしこんなところで鍵を売っている中国人… 商魂たくましい。

鍵は1つ700円くらいからあったと思います。大きさも何種類かある。
登山客も多いので、取り付けられている南京錠の数もスケールが大きい。

中峰に到着しました。(海抜2037m)
時刻は12時過ぎだったから登山をはじめて2時間。
11月初旬でしたが、晴れてたからかそんなに寒くなく、長袖Yシャツで過ごせました。
一応防寒具は持っていってましたが。

ここが頂上ではなく、最高峰は更に100mくらい高い南峰になります。
しかしいったん下ってからまた登るルートなので実際の高低差はもっと大きくなります。
この周辺はほぼ頂上付近になり、登山道が蜘蛛の巣のように整備されており、時間に合わせていろいろなコースが楽しめます。
東峰(东峰)に行くのはしんどいからやめて、直接南峰をめざしました。
登山道がどんなふうになっているかは、高徳地図 で確認できます。

華山のクライマックス・長空桟道

さて長空桟道(长空栈道)です。
世界でも類を見ない危険な道。絶壁に吸い付くようにして板の上を恐る恐る歩いて渡る道です。
僕らは怖いので時間の関係で行きませんでしたが、勇気ある方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ここを通るのに30元かかります。また、順番待ちの列ができているので、通るのに時間がかかりそうです。1時間くらい並ぶこともあるそうです。

この道は行き止まりになっており、終点まで行くと引き返すことになります。
登山道とは分岐した道ですので、頂上へ行くのに無理にここを通る必要はありません。

長空桟道について詳しくはこういう動画を見たらイメージできると思います。
国外老妹体验华山悬崖边栈道,看到我两腿直发抖
長空桟道の入り口付近でこんなフォトサービスやってました。
合成で絶景写真…
中国人の商魂のたくましさはほんとに感心します。

華山山頂の南峰に到着

13:10 華山のピーク、南峰に到着しました。標高2160m。
北峰ロープウェイを降りて登山を始めてから3時間、500m登りました。
意外と早く着きました。
頂上付近はあまり広くないので人が押し寄せてる状態。オフシーズン(11月)でこれだから夏とかすごそう。

僕らは3時間かけてここまで来ましたが、西峰ロープウェイを使うとほぼ山頂付近まで登って来られるので、体力に自信がない方でも来れます。
実際、このピークだけは他の場所よりも明らかに人が多く混雑していました。
こんなところでも携帯電話は繋がります。

周りをみると絶景です。これぞ中国という独特の景色が広がっています。
お天気も良くて最高でした。
西峰山頂には寄らず帰途につきました。
ここも西峰ロープウエイ駅に近いので人が多い。
途中の屋台で潮汕牛肉丸汤というスープを頼んだのですが、詐欺っぽくて笑えました。
20元(300円)したのに…これは高い!

帰りは西峰ロープウェイから

14:10 下山は西峰からのロープウェイに乗りました。
登り始めてからここまで4時間弱で来れたので意外と早く着きました。東峰とか西峰とか長空桟道とかに立ち寄っていたらもっとかかっていたはずですが、僕たちは中峰、南峰だけしか立ち寄らなかったので早かったのだと思います。

こちらは北峰ロープウェイよりも値段が高い140元(2100円)。
高低差も距離もこちらのほうが長い。2013年から営業を始めた新しいロープウェイです。

これができる前はみんな北峰ロープウェイを使うしかなかったので、山頂まで自分の足で行ける人もそんなに多くなかったのでしょう。
このロープウェイは山の岩盤をくり抜いたトンネルの中に駅があり、そこから飛び出す造りになってて迫力あります。
ほんとにこんなところによくロープウェイ作ったなぁ。

14:30にロープウェイの麓の駅について、そこから連絡バスに乗ります。
ロープウェイを降りてからバスの発着場まで1kmくらい歩かされます。

この間、横にはジェットコースターがあったりして、アミューズメントパーク化してます。
歩くのに疲れた人はジェットコースターに乗れば楽ができるという商売です。しっかりしてる。
バスは40元で45分。最初に訪れた旅客センター(华山游客中心)に戻ります。

15:30 旅客センターに戻ってきました。
ここから西安に帰るわけですが、高速鉄道で帰るならば華山北駅まで行かねばなりません。 移動時間はかかりますが、この旅客センターから西安に帰るバスがあると聞いていたので探しました。
バスがあるにはあったのですが、すごくアバウトな運行でした(笑)

バスのスタッフのおねえさんに聞いてみたら
「西安行きバスあるよ。40元」
と言われて払ったのですが、これが僕が想像したようなバスではありませんでした。

時間になったら出発する定期バスという感じではなく、
団体を乗せてきている西安からの団体バスの運転手に直接交渉して、空席があったら相乗りさせてもらうシステム。
ヒッチハイクかよ。
団体バスを乗り合いバスに変えてしまうという、予想の斜め上を行く運行にドキドキしましたが、バスをたらいまわしにされた上16:30頃になんとか乗ることができました。

しかしなかなかのドキドキ体験でしたw

バスは2時間かけて西安の中心部、鐘楼まで走りそこで降ろされました。
ハイシーズンだともしかしたら定期運行バスがあるのかも知れませんが、この奇抜な運行はオフシーズンだったからですかね?
貴重な体験ができました。

西安市街に戻ってきたのが18時過ぎ。朝、西安北駅を出たのが7:30ですから、11時間ほどの日帰り旅行でした。

第2話おわり

2019/11 中国旅行ブログもくじ

第1話
中国・西安観光、城壁の上をサイクリング。お手軽に自転車を借りられます。
西安には一周14kmの城壁があります。
この城壁の上は登ることができて、上を歩いたりサイクリングすることができます。
第2話
行き方詳細解説:中国・西安にある恐ろしく険しい山・華山。恐怖レポート
崖っぷちの登山道がある、めちゃくちゃインスタ映えする山に登ってきました。
第3話
行き方解説:中国・西安で行くべき場所・兵馬俑(へいばよう)二千年の歴史を見よ
兵馬俑は兵士の人形が大量に埋設されている紀元前200年前の遺跡で、世界遺産にもなっています。
第4話
中国・西安で食べるべき名物料理13選を詳しく解説
西安で食べた名物をご紹介します。bianbian面がおいしかった。
第5話
中国・西安観光 貴重な歴史遺産を展示する陝西歴史博物館(陕西历史博物馆)
膨大な量の展示物がありました。兵馬俑も置いてました。
第6話
中国・西安 大衆浴場・銭湯・スパ・温泉の探し方と体験レポ
寝台列車に乗る前に体を洗っておこうと思ったので銭湯に行きました。
第7話
中国でDiDi(タクシー配車アプリ)を使ったら超絶便利だった件
タクシー配車アプリDiDi(滴滴出行)がものすごく便利でした。中国語会話必要なし。
第8話
中国・西安は両替所が無い。その他見たもの観光したもの
西安で体験したその他いろいろなことがら。
第9話
中国の鉄道の乗り方を予約から解説。長距離寝台列車に乗ってみました
西安から深圳(深セン)まで2000kmの距離を乗車しました。29時間の旅
第10話
中国・深圳(深セン)のMakerFaire Shenzhen 2019。個性あふれる出展
ハードウェア系のモノづくり、電子工作をしている人の発表の場MakerFaire Shenzhenを見てきました。
第11話
中国・深圳(深セン)で景色の良い観光お手軽ハイキングコース。南山公園
見晴らしも良く、香港も見えるし深圳の大都会も眺められるのでおすすめです。
第12話
中国・深圳(深セン)から日帰り広州旅行。広州はグルメの街だった
広州はおいしいものがいっぱいありました。深圳から電車ですぐ行けます。
第13話
中国・深圳(深セン)での民泊宿、おいしかったものなど紹介
深圳で体験したその他のものを紹介しています。図書館がすごく大きかった。
第14話
香港で食べた朝ごはん。食事の物価は日本より高い。肉片粥と即蒸鮮蝦腸粉。
中国から香港に渡りました。香港の食事は高い。
第15話
香港の現状。デモ騒動で道が破壊されていたり落書きがあったり。
観光客が訪れるには危険なところもあるんだとは思いますが、昼間の香港はおおむね平和でした。

中国・西安観光、城壁の上をサイクリング。お手軽に自転車を借りられます。

2019/11に中国・西安に行きました。観光した体験記の第1話目です。 この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。 西安城壁(西安城墙) 西安には一周14kmの城壁があります。地図でみると大したこと無い城 …
2019/11に中国・西安に行きました。観光した体験記の第1話目です。
この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。

西安城壁(西安城墙)

西安には一周14kmの城壁があります。地図でみると大したこと無い城壁に思えますが、実際に体験するとかなり大きいです。
この城壁の上は登ることができて、上を歩くことができます。
城壁は東西に長く、南北に短い長方形をしています。唐の時代の長安城を基礎にして1300年代にれんがを重ねて築かれたものだそうです。
ただし有料です。
城壁の東西南北にはそれぞれ門があり、ここから城壁に登れます。
・入場料 54元(810円)
・南門 8:00-24:00
・南門以外(北門、東門、西門) 5~10月は8:00-19:00、
11~4月は8:00-18:00
・定休日なし
※最新の営業時間についてはご自身でチェックしてください。

僕は北門(安远门)から入りました。(高徳地図)
地下鉄だと2号線の安远门(安遠門)駅から徒歩で行けます。

レンタサイクル屋で自転車を借りる

城壁を登るとレンタサイクル屋があります。ここで自転車を借ります。
城壁の上しか走れない自転車です。
北門のレンタル自転車の営業時間は8:15-19:00です。
180分一周するなら一人乗り自転車は3時間40元(600円)です。
借りるときに保証金(押金、Yājīnという)100元が必要です。(返却時に返してもらえます)
西安市街を一望できて、見晴らしはなかなか良いです。
一周14kmを自転車で走破しようと思いましたが、日没の時間も迫ってたので半周だけしました。
つまり北門で自転車を借りて、西廻り(反時計回り)で南門まで行き、そこで自転車を返却しました。
半周ですから7kmをゆっくりと、約1時間くらいかけて走りました。
自転車を借りられる場所は北門、東門、西門、南門のそれぞれで、時間内ならどこから乗ってどこに返してもOKです。
ただし、一周したいと思う人は、南門で借りるのがベストです。
なぜならば、南門だけ城壁の円環がつながっていないので、他の門で借りると南門で来た道を引き返さなければならず効率が悪いからです。
夜は城壁やら門やらがライトアップされます。
とても美しいのでナイトサイクリングもおすすめです。
城壁の上から、西安のシンボル鐘楼(钟楼)も見えます。なかなかのインスタ映えスポットです。

第1話おわり

2019/11 中国旅行ブログもくじ

第1話
中国・西安観光、城壁の上をサイクリング。お手軽に自転車を借りられます。
西安には一周14kmの城壁があります。
この城壁の上は登ることができて、上を歩いたりサイクリングすることができます。
第2話
行き方詳細解説:中国・西安にある恐ろしく険しい山・華山。恐怖レポート
崖っぷちの登山道がある、めちゃくちゃインスタ映えする山に登ってきました。
第3話
行き方解説:中国・西安で行くべき場所・兵馬俑(へいばよう)二千年の歴史を見よ
兵馬俑は兵士の人形が大量に埋設されている紀元前200年前の遺跡で、世界遺産にもなっています。
第4話
中国・西安で食べるべき名物料理13選を詳しく解説
西安で食べた名物をご紹介します。bianbian面がおいしかった。
第5話
中国・西安観光 貴重な歴史遺産を展示する陝西歴史博物館(陕西历史博物馆)
膨大な量の展示物がありました。兵馬俑も置いてました。
第6話
中国・西安 大衆浴場・銭湯・スパ・温泉の探し方と体験レポ
寝台列車に乗る前に体を洗っておこうと思ったので銭湯に行きました。
第7話
中国でDiDi(タクシー配車アプリ)を使ったら超絶便利だった件
タクシー配車アプリDiDi(滴滴出行)がものすごく便利でした。中国語会話必要なし。
第8話
中国・西安は両替所が無い。その他見たもの観光したもの
西安で体験したその他いろいろなことがら。
第9話
中国の鉄道の乗り方を予約から解説。長距離寝台列車に乗ってみました
西安から深圳(深セン)まで2000kmの距離を乗車しました。29時間の旅
第10話
中国・深圳(深セン)のMakerFaire Shenzhen 2019。個性あふれる出展
ハードウェア系のモノづくり、電子工作をしている人の発表の場MakerFaire Shenzhenを見てきました。
第11話
中国・深圳(深セン)で景色の良い観光お手軽ハイキングコース。南山公園
見晴らしも良く、香港も見えるし深圳の大都会も眺められるのでおすすめです。
第12話
中国・深圳(深セン)から日帰り広州旅行。広州はグルメの街だった
広州はおいしいものがいっぱいありました。深圳から電車ですぐ行けます。
第13話
中国・深圳(深セン)での民泊宿、おいしかったものなど紹介
深圳で体験したその他のものを紹介しています。図書館がすごく大きかった。
第14話
香港で食べた朝ごはん。食事の物価は日本より高い。肉片粥と即蒸鮮蝦腸粉。
中国から香港に渡りました。香港の食事は高い。
第15話
香港の現状。デモ騒動で道が破壊されていたり落書きがあったり。
観光客が訪れるには危険なところもあるんだとは思いますが、昼間の香港はおおむね平和でした。

KVM仮想マシンをWebからアクセスできるKimchiをdebianにインストール

自宅サーバーにてKVMの仮想マシンを動かしていますが、外からでもリモートで操作できるようにkimchiを導入しました。 GitHub – kimchi-project/kimchi: An HTML5 man …
自宅サーバーにてKVMの仮想マシンを動かしていますが、外からでもリモートで操作できるようにkimchiを導入しました。

GitHub – kimchi-project/kimchi: An HTML5 management interface for KVM guests

私の環境

debian Linux 9.11 (stretch)
・nginx
Kimchi Ver 2.5.0 (2017/8/16)
・SSL (Let’s Encrypt導入済み)
・KVMは動作済み(libvirtとかqemuは導入済み)

今まではVNCで自宅マシンに接続して、そのデスクトップ上で動いているVM仮想マシンマネージャを使って操作していたんですが、VNCの動作が遅かったし、やや不安定でうまくつながらない時がありました。
それでWebのインターフェースを探した結果、Kimchiに落ち着きました。Webブラウザで仮想マシンの状況や操作ができるのでとても便利です。
kimchiのほかに、webvirtmgrというツールも試しました。
しかし、httpではうまく繋がりましたがhttpsで接続するとnovncの起動時に接続エラーになり、それが解決できなかったので諦めました。
KimchiはSSL環境でもうまく動作しました。
なんでKimchiっていう名前なのか謎です。インストール作業中、別にキムチが好きでもないのにいちいちあの赤い食べ物が頭をよぎるのは苦痛でしたが耐えながら作業しました。


ログイン画面


仮想マシン一覧画面


仮想マシン(Windows)を起動したところ。ブラウザがもう1つ用意されてデスクトップを操作できます。


インストール

2019/10時点の最新版2.5.0を使いました。
これより最新がある場合は適宜読みかえてください。
Release 2.5.0 · kimchi-project/kimchi · GitHub
https://github.com/kimchi-project/kimchi/releases/tag/2.5.0

このページにある
kimchi-2.5.0-0.noarch.deb
wok-2.5.0-0.noarch.deb
を入れます。
kimchiはwokというデーモンの上で動くプラグインという位置づけであり、両方インストールする必要があります。
ginger-baseというパッケージは以前は必要でしたが、今は必要ありません。
ソースファイルからコンパイルする方法もありますが、debパッケージがありますのでそれを入れた方が簡単だと思います。

[shell] # debを取得する wget https://github.com/kimchi-project/kimchi/releases/download/2.5.0/wok-2.5.0-0.noarch.deb wget https://github.com/kimchi-project/kimchi/releases/download/2.5.0/kimchi-2.5.0-0.noarch.deb # wok をインストール。まず依存関係にあるパッケージを入れる # (あなたの環境では他にも必要なパッケージがあるかも知れません) apt-get install python-cherrypy3 python-cheetah gettext python-m2crypto python-ldap fonts-font-awesome # wok インストール dpkg -i wok-2.5.0-0.noarch.deb # kimchiをインストール。依存関係にあるパッケージを先に入れる。 # (あなたの環境では他にも必要なパッケージがあるかも知れません) apt-get install python-parted python-ethtool sosreport python-guestfs spice-html5 python-magic # kimchi インストール dpkg -i kimchi-2.5.0-0.noarch.deb [/shell]
このあと、nginxとwokを再起動しました
systemctl restart nginx
systemtcl restart wokd

動作確認

https://ホスト名:8001
でつながります。
ファイヤウォールやNATを設定している人はこの8001ポートを通過させるようにしてください。
ログインIDは、もともと存在するOSのユーザー/パスワードを使えば入れます。

SSL証明書の設定

インストール直後は
/etc/nginx/conf.d/wok.conf に SSL設定が書いてあります。
[shell] ssl_certificate /etc/wok/wok-cert.pem; ssl_certificate_key /etc/wok/wok-key.pem; [/shell] しかし、これはオレオレ証明書なのでLet’s Encryptのパスに書き換えました。
[shell]ssl on; ssl_certificate /etc/letsencrypt/live/example.com/fullchain.pem; ssl_certificate_key /etc/letsencrypt/live/example.com/privkey.pem; ssl_ciphers RC4-SHA:HIGH:!ADH; [/shell]

トラブルシューティング

wokのログファイルは /var/log/wok/wok-error.log にあります。

case1

以下のようなエラーが出ました。 [shell] Push server created on address /run/user/0/woknotifications *** Kimchi: Running feature tests *** Service Libvirtd running …: True NFS Target Probe support …: True Fibre Channel Host support .: True Kernel VFIO support ……..: True Network Manager running ….: True Memory Hotplug support …..: True *** Kimchi: Feature tests completed *** Failed to import plugin plugins.kimchi.Kimchi, error: An error occurred, but the cause is unknown [18/Oct/2019:16:10:43] ENGINE Listening for SIGHUP. [18/Oct/2019:16:10:43] ENGINE Listening for SIGTERM. [18/Oct/2019:16:10:43] ENGINE Listening for SIGUSR1. [18/Oct/2019:16:10:43] ENGINE Bus STARTING [18/Oct/2019:16:10:44] ENGINE Serving on http://127.0.0.1:8010 *** Kimchi: Running dependable feature tests *** QEMU stream support …….: False Libvirt Stream Protocols ..: [‘http’, ‘https’, ‘ftp’, ‘ftps’, ‘tftp’] *** Kimchi: Dependable feature tests completed *** [/shell] すでに8000とか8001ポートが他のサービスで使われていたためバッティングしたみたいで、webvirtmgrで使っているsupervisorのサービスを止めると解決しました。
また、nginxの設定でポート8000を使っている記述を探してコメントアウトしました。

case2

「そのようなファイルやディレクトリはありません」と出て起動に失敗しました。
[shell] *** Kimchi: Running feature tests *** Service Libvirtd running …: True NFS Target Probe support …: True Fibre Channel Host support .: True Kernel VFIO support ……..: True Network Manager running ….: True Memory Hotplug support …..: True *** Kimchi: Feature tests completed *** Fatal: Unable to create storage pool default. Details: cannot open directory ‘/hoge/hoge/hoge/hoge’: そのようなファイルやディレクトリはありません Failed to import plugin plugins.kimchi.Kimchi, error: Storage pool default does not exist or is not active. Please, check the configuration in /etc/kimchi/template.conf to ensure it lists only valid storage. [20/Oct/2019:00:29:27] ENGINE Listening for SIGHUP. [20/Oct/2019:00:29:27] ENGINE Listening for SIGTERM. [20/Oct/2019:00:29:27] ENGINE Listening for SIGUSR1. [20/Oct/2019:00:29:27] ENGINE Bus STARTING [20/Oct/2019:00:29:28] ENGINE Serving on http://127.0.0.1:8010 [/shell] kvmのストレージプールのディレクトリに指定しているこのパスが存在しないことが理由でした。

/etc/kimchi/template.conf
に以下の記述があります。
[shell] pool = default [/shell] このpool(default)のパスを変更するか、別のpool名を指定すれば良いです。

ストレージプールの一覧は
virsh pool-list
で調べられます。
VM管理マネージャーのGUIだと、「接続の詳細」でも見られます。

Linuxの権限について解説。setuidとかsetgidとかスティッキービットとか

setuidとかsetgidとかスティッキービットの解説です。Linuxのこれらの機能については考え方が難しいですが、setuidは「一般ユーザーがroot権限で動かすことができる仕組み」です。setgidはそのグループ版です。詳細なメカニズムを解説します。

setuidとは

setuidは、一般ユーザーがrootユーザー権限でプログラムを実行できる仕組みです
例えば一般ユーザー”vpsuser“が実行可能ファイルhogehoge をroot権限で実行したいとします。
通常ならばvpsuserがhogehogeを実行すると、一般ユーザーvpsuserの権限で実行されますので、root権限で実行することはできません。
しかし、hogehogeにsetuidをつけてあげると、
一般ユーザーvpsuserがhogehogeをroot権限で実行することが可能になります。
ただし、実行ファイルはシェルスクリプトではダメです。バイナリ実行ファイルである必要があります。

実験してみます。
例として、以下のc言語プログラムsetuid_test.cを用意します。
setuid_test.txt という空のファイルをつくるプログラムです。
一般ユーザーvpsuserでコンパイルして、setuid_testという実行ファイル(=バイナリの実行ファイル)を作ります。
$ gcc -o setuid_test setuid_test.c
実行ファイルは以下のように、所有者=vpsuser、グループ=vpsuserになっています。
$ ls -l
-rwxr-xr-x 1 vpsuser vpsuser 6579  3月 15 16:38 2016 setuid_test
ここで、この実行ファイルの所有者をrootにして、setuidを設定してみます。
(rootユーザーで作業してください)
# chown root setuid_test
# chmod 4755 setuid_test
# ls -l 
-rwsr-xr-x 1 root vpsuser 6579  3月 15 16:38 2016 setuid_test
lsで確認すると、所有者がroot、rwxのユーザーの部分がrwsとなり、setuidが有効になっていることが分かります。

この状態で一般ユーザーvpsuserでsetuid_testを実行します。
$ ./setuid_test
$ ls -l 
-rwsr-xr-x 1 root vpsuser 6579  3月 15 16:38 2016 setuid_test
-rw-r--r-- 1 root vpsuser    0  3月 15 17:04 2016 setuid_test.txt
vpsuserで実行したsetuid_testはroot権限で実行されますので、そのプログラム内で作られた空ファイルは所有者がrootになります。

setuidの設定の方法

先ほど紹介した
chmod 4755 setuid_test
の4がsetuidセットを意味します。そのあとの755は通常の権限の設定です。

setuidを無効化するには、
chmod 0755 setuid_test
のように0をセットすれば良いです。

また、
chmod u+s setuid_test
chmod u-s setuid_test
のような書き方もできます。

参考:
setuid, setgid, sticky bit:太陽と月:So-netブログ setuid は慎重に


setgidとは

setgidは、setuidのグループ版です。
setgidをセットすると、実行ファイルの所有グループの権限で実行することができます。

コマンドは
chmod 2755 setgid_test
のように、2をセットすることでsetgidが有効になります。

chmod g+s setgid_test
chmod g-s setgid_test
のような書き方もできます。

また、setgidをディレクトリに対してセットした場合、
そのディレクトリの下に作られるファイルは、ディレクトリの所有グループの名前になります。

スティッキービットとは

スティッキービット(Sticky Bit)とは、ディレクトリに設定される特殊なアクセス権の事です。
スティッキービット(Sticky Bit)が設定されたディレクトリでは、すべてのユーザーがファイルやディレクトリを作成・更新できますが、所有者だけ(rootは除く)しか削除できなくなります。

chmod 1755 dirname
のように1をセットすることでスティッキービットが有効になります。

chmod o+t dirname
chmod o-t dirname
のような書き方もできます。

参考
スティッキービット(Sticky Bit) – 特殊なアクセス権

iPhone卒業。Android(HUAWEI P30 Pro)に乗り換えてスマホライフのレベルが上がりました

iPhoneを卒業した主な理由は「iPhoneはやたら高いし昔みたいにワクワクしなくなった」「IAndroidを全く知らないのは良くないのでは?」「HUAWEI P30 PRO評判のカメラ機能を試したかった。」からです
2019/8にスマホを買い替えました。
2009年から10年間、6台iPhoneを使い続けていましたが、初めてAndroid(HUAWEI P30 Pro)に乗り換えました。

iPhoneをやめた主な理由
・iPhoneはやたら高いし昔みたいにワクワクしなくなった
 (最後に買ったiPhoneXは14万円)
・ITを仕事にしてるしAndroidを全く知らないのは良くないのでは?
 触っとかないとダメなのでは?と思った。
・HUAWEI P30 PRO評判のカメラ機能を試したかった
です。

私と同じように
「Androidどうなん? iPhoneから乗り換えたい気持ちがあるんだけど踏み出せない…」
と思っている方に届くと幸いです。Androidにすべきです。iPhoneはだんだん時代遅れになっていく気がします。

乗り換えてよかったこと

Androidは最初使い方が分からず戸惑ったけど、今はめちゃ快適です。動作もサクサクです。
サクサクなのはAndroidというより、高スペックなHUAWEI P30 Proのおかげだと思うけど、とにかく快適です。
「遅い」とか「ダサい」とかいうイメージは払拭されました。
Wifiを掴むのが早い。iPhoneだとときどきモタモタするときがあった。
指紋認証と顔認証を同時に使えるのが快適。iPhoneだと顔認証失敗するとパスコードを打たないといけなかった。Androidだとそういうとき指紋認証でいけるから楽。
カメラ超すごい。一眼レフを凌駕する品質。特にナイトモードと広角が気に入った。
・アプリが豊富にある。インストールするときにいちいち認証しないので気軽に入れられる。
バッテリーの持ちが異常に良い。モバイルバッテリーを使わずにすみます。1日使ってても充電が必要になるシーンはあまりないです。
・音楽ファイルとかを転送しやすい。

逆に不満なこと

・ディスプレイの左右が曲面化しててちょっと使いにくい。スワイプするときとか。Webページを見るときも、幅いっぱいにぎっちりコンテンツが表示されているページだと端っこが歪む。
・showroomアプリの通知がときどきこない。これはshowroomの問題なのかなー。twitterとかメールは問題なさそう。
・パソコンはMacを使っていますが、やはりMac-iPhoneの同期ができなくなるのはつらい。 spotlight使えない、メモ帳同期使えない。

驚愕のカメラ性能

ナイトモードというのが優秀で、暗い景色がかなりはっきり捉えます。ワンショットを撮るのに少し時間がかかりますが、一生懸命光を集めている感じがしてワクワクします。


これは長崎の夜景。「スマホで撮ったから画質悪い」みたいなのが全然ないです。
旅行に行くときでもこのスマホ1つあればどんなシーンでも対応できます。



2019/9に発売されたiPhone11 Max Proとのカメラ比較です。
HUAWEI P30 Proがコストパフォーマンスに優れていることが分かるでしょう。
「iPhone11のカメラすごい」て言ってる人を鼻で笑いたくなります。


HUAWEI P30 Pro (256GB) iPhone 11 Pro Max (256GB)
広角レンズ 4000万画素(F1.6/27mm) 1200万画素(F1.8/26mm)
望遠レンズ 800万画素(F3.4/125mm)
光学5倍、デジタル10倍、最大50倍デジタルズーム
1200万画素(F2.0/52mm)
光学2倍、デジタル2倍、最大10倍デジタルズーム
超広角レンズ 2000万画素(F2.2/16mm) 1200万画素(F2.4/13mm)
その他 ToFカメラ(深度測定カメラ)
インカメラ 3200万画素(F2.0) 1200万画素(F2.2)
価格 ¥91,000 ¥146,600

気になるQ&A

HUAWEI大丈夫?

HUAWEI製品が米国で禁輸措置となったり、個人情報が監視されているのでは?などと噂されていますが、スマホとして使う分には十分将来性がありますし、私は問題ないと思っています。
こういう心配を許容できない人はできないですし、できる人はできる、というだけの話ですので、一様に「HUAWEIは何も問題ない」とはできないですが、私は多少データを抜かれたとしても便利なものは使いたいですし、アメリカから疎まれても負けずに戦うHUAWEIを応援したいと思います。

Androidってダサくない?

これも個人の主観だと思いますが、たしかに私も
「キミiPhoneじゃないの?プププ」
と心の中でiPhoneユーザーであることに優越感を感じていた時期がありました。
しかしこれはいわれなき人種差別と同じようなもので、基本的に誰が何を使おうと文句を言われる筋合いはありません。
私は
「ダサいと思われても、機能が素晴らしいのだからiPhoneに引け目を感じる必要はない。むしろブランドだけでいい気になってるiPhoneユーザーかわいそう」
と思ってAndroidを愛でてます。
ただし、総合的なデザインの洗練度はiPhoneの方が格上だと思います。アプリの統一感とか、UIの統一感とか。AndroidはAppleのようにハードとソフトが同一企業でまとめられたプロダクトではないので、どうしてもそこはAppleにかないません。

MacとAndroidの相性は?

Macユーザーであれば、やはりもちろんiPhoneとの相性は最高です。Androidに切り替えたことで、iTunesが使えず最初は苦労しました。

メモ帳をMacパソコンと同期する手段を失ったので、代替としてSimplenoteというサービスを使い始めました。無料でスマホ-パソコン間のメモを動悸できるので便利です。メモ問題はこれで解決しました。
GoogleKeepも使えますが、パソコン版アプリが無いのでパソコンがオフラインのとき使えないという欠点がありますが、Simplenoteだとパソコン版アプリがあるのでそれも問題なしです。

iTunesが使えないので音楽ファイルを転送するなどで不便を感じる問題ですが、これはAndroid File Transferで解決しました。Androidスマホの中をFinderのようなファイラ形式で見られます。音楽ファイルとか写真ファイルとかを移動したりコピーしたりできるので便利です。
むしろiTunesよりもこちらの方がパソコンの捜査感に近くて好きです。iPhoneだと音楽ファイルはiTune経由でないと置けないので不便を感じるときがありますが、Androidだとこういうツールを使って自在にファイル移動やコピーができるので楽です。

おわり

長崎・五島列島(福江島)の大瀬崎灯台。アクセスはレンタカー、レンタバイクが便利

2019/9に長崎の五島列島(福江島)にある大瀬崎灯台に行きました。 レンタカーまたはレンタバイクで行かないと不便な場所にありますが、眺望が素晴らしかったのでぜひ行ってみてほしいです。 雄大な景色に心奪われるでしょう。 …
2019/9に長崎の五島列島(福江島)にある大瀬崎灯台に行きました。
レンタカーまたはレンタバイクで行かないと不便な場所にありますが、眺望が素晴らしかったのでぜひ行ってみてほしいです。
雄大な景色に心奪われるでしょう。



日本の灯台50選に選ばれている有名な灯台です。
・九州本土から、五島列島(福江島)に渡ります。かなり行きにくい場所にあります。
・クルマが入れない場所にあります。往復60分のハイキングが必要です。


まず、長崎市からフェリーに乗ります。
直行便だと3時間くらいで着きます。
私は長崎港8:05発、11:15福江島の福江港着の便に乗りました。2等で2460円。往復割引は無いです。
参考:九州商船
ジェットフォイルだと1時間半、5850円です。福江島には空港もあり、飛行機でも行けます。



福江港についてからはクルマまたはバイクで1時間くらい。37kmあります。
GoogleMapはこちら

私は入江レンタカーレンタバイクにしました。50ccを1日借りて車両保証込み3500円です。50ccだと坂を登るときに少し頼りないですが、十分回れます。
レンタカーショップはこの他にも、福江港周辺にいくつかあります。
公共交通機関だと五島バスがありますが、これでどこまで行ってくれるのかは調べてません。


道路の終点に駐車場があるのでここでクルマを止めて、あとは徒歩です。
行きは下りで20分ほどで着きます。帰りは上りになるので40分ほどかかります。
最後の写真は、展望台から撮ったものです。灯台に行く途中の道路に展望台があります。
ここは2010年に公開された映画「悪人」の舞台になったところで、清水祐一と馬込光代が警察から逃れて隠れ住んでいたのがこの灯台です。
映画を見てからここを訪れると、ぐっとサスペンス感がわき感情移入できます。

韓国・釜山のトレッキングコースを歩く。景色最高

2019/7に2泊3日で韓国・釜山に旅行してきました。 海沿いのトレッキングコースを歩いてきたのでご紹介します。釜山市街から日帰りで気軽にハイキングできます。 釜山の東側4.7kmのコースです。 所要時間2時間(ただし、 …
釜山 五六島スカイウォーク
2019/7に2泊3日で韓国・釜山に旅行してきました。
海沿いのトレッキングコースを歩いてきたのでご紹介します。釜山市街から日帰りで気軽にハイキングできます。

釜山の東側4.7kmのコースです。
所要時間2時間(ただし、健脚の方だと2時間かからないと思います。)


GoogleMapはこちら
最寄り駅は地下鉄2号線(緑のライン)の「南川(NamCheon、남천역)」です。
僕は広安里ビーチ(広安里海水浴場、광안리해수욕장、Gwangalli Beach)から歩いて行きました。
駅から歩くとだいたい2kmちょっと、30分くらいだと思います。
スマホに韓国製のMapアプリ「KakaoMap」を入れておくと便利です。
GoogleMapではトレッキングコースが表示されませんが、KakaoMapだとちゃんと表示されます。
コースの始点にはマップがありました。全長で4.7kmと書いてあります。
コースマップの横にこの注意書きもあったのですが、韓国語ONLYだったので読めませんでした。
通行止めの警告です。
現場まで行ってから気づきましたが、立入禁止区域があったため迂回を余儀なくされました。したがって、4.7kmよりも長く歩かされることになりました。
(2019/7時点の情報)
海沿いのコースを歩きます。アップダウンがありますが、山登りほどきつくないです。
釜山の町並みを背に、風光明媚な風景が続きます。
素足で足の裏を刺激するコーナーがありました。
私はやってませんが。
健康に良さそう。
終点の岬に到着。
岬の先に見える島は五六島(オリュド、오륙도)です。
普通の岬に見えるけど、考えてみたら。ユーラシア大陸の端っこなんだよね。壮大。
パノラマ全景。高層マンションがすぐ近くに建っていました。
リゾートに立地している風でいて、釜山市街にもアクセスが良いところなのできっと高いマンションなのだと思います。
マンション手前の池とか庭園もたぶんマンションの敷地。
五六島スカイウォークです。岸壁にガラスの展望台がせり出しており迫力満点です。
空中散歩が楽しめます。無料。
スカイウォークに立ち入るには、靴のカバーをつける必要があります。
これも無料で貸し出してます。ガラス面を傷つけないようにするためです。

新潟の蔵見学 村上・三条 味噌・醤油・酢・蔵めぐり

2019/6/26〜29の4日間、新潟に行ってきました。 新潟県の村上や三条の醤油蔵・味噌蔵を見学してきました。 木桶で作ってるのに安い醤油、てんや味噌醤油店(新潟県村上市) てんや味噌醤油店|村上市観光協会 -鮭・酒・ …

2019/6/26〜29の4日間、新潟に行ってきました。
新潟県の村上三条醤油蔵・味噌蔵を見学してきました。

木桶で作ってるのに安い醤油、てんや味噌醤油店(新潟県村上市)

てんや味噌醤油店|村上市観光協会 -鮭・酒・人情 むらかみ-

新潟県の村上駅から近い場所にある味噌・醤油蔵です。 てんや味噌の社長に蔵を案内してもらったのですが、とても丁寧に説明していただき感激しました。

そしてこの蔵は醤油が安い!
木桶で2年も熟成させて手間暇かけて作っているのに、500mlが260円と安い。
一般的にはこの倍くらいの価格はすると思います。

砂糖を添加しているので少し甘い醤油ですが、木桶の風味と、人間が癖になる甘みをかけあわせて、なんとも言えない美味しい醤油でした。
「醤油」というより、合わせ調味料のような豊かな風味とコクがあり、この味に虜になるファンが多いというのものうなずけます。

一般の醤油に比べて、塩分はそんなに高くありません。うまみが十分に引き出されているので、塩分で味を調節する必要が無いということなんでしょう。


歴史ある家屋と伝統の味、野沢食品工業(新潟県村上市)

NOZAWA|野澤食品工業株式会社

村上の南にある、味噌・醤油蔵。
車で行けば村上駅から30分くらいだと思います。
こちらも社長の方に案内していただきました。とても時間をかけて説明していただき恐縮です。若い社長でした。

江戸時代に創業した(天保7年創業)ということですが、1964年の新潟地震のときに蔵が一部倒壊してしまい、比較的新しい建物もありました。
しかし残っている家屋はとても保存状態がよく、登録有形文化財に指定されています。
蔵の中は清潔で広々としており、整理整頓が行き届いていました。

こちらも木桶で醤油を作っており、古くからの伝統の味を現在まで大切に受け継いでいます。

他の醤油店の製造元として、OEM販売もしているようです。それだけのクオリティはあります。

ワインの樽で熟成した珍しい味噌もありました。少しワインの香りがするんです。



ブランディング力が絶大、今代司酒造(新潟市) いまよつかさしゅぞう

今代司酒造株式会社

新潟駅から歩いていける場所にある、日本酒の酒蔵。


見学は無料で毎日1時間おきにやってます。蔵人の方が丁寧に説明してくれます。

詳しくはこちら
酒蔵見学 | 今代司酒造株式会社

新潟駅から近くアクセスが良いこともあって、観光のルートにする方も多いようです。また、沼垂テラス商店街(ぬったりテラスしょうてんがい)にも近いので、商店街見学のついでに寄ることもできます。

一般的なスチール製(ホーロー)のタンクの中に、木桶が1つありました。これはクラウドファンディングで作られました。
次の100年に残したい大型木桶の伝統!<木桶仕込みの日本酒>プロジェクト


木桶で酒を仕込むと、芳醇な香りと綺麗な酒質になります。
木の香りと、木に棲む微生物によって酒の質が研ぎ澄まされます。
この桶で作られた日本酒の味がどんなものなのか、気になります。

パッケージにも力をいれているようで、錦鯉の形をした日本酒は目を引くものがありました。グッドデザイン賞を受賞しています。
お土産とか贈り物に良さそうです。


説明がとても興味深かった石山味噌醤油(新潟市)

石山味噌醤油株式会社

新潟市街から三条方面に車で1時間ほどのところにある蔵です。新潟駅と燕三条駅の間くらいにあります。車がないと行きにくい場所です。

案内していただいた、常務取締役 養田武郎さんのお話がとてもおもしろく興味深く、1時間以上もじっくり説明していただきました。
大学の講師もされているようで、とてもお話が上手です。
理論的に数字を出しての解説は説得力があって、新潟の醤油・味噌の歴史や時代背景も興味深く聞かせてもらいました。

塩をまったく使わない無塩味噌という珍しい商品を作っています。テレビで取り上げられたときは注文が殺到する人気でした。
塩分取得制限を余儀なくされている高血圧の方などに需要があります。
塩は、味噌にとって保存や熟成のために欠かせないものですが、それをまったく使わないということは従来の製法では作れないわけで、その苦労は並大抵ではなかったそうです。

お酢を作っている工場を見学させてもらいました。鼻をつく酢の独特の匂いが充満する中、製造中のお酢の様子を見せてもらえました。

みそ蔵が国の登録有形文化財(建造物)に指定されています。白と黒の配色の蔵が趣を感じさせます。