2019/11に中国に行きました旅行記の第9話目です。
この旅行記はシリーズ記事になっています。目次はこちらから。
寝台列車に乗りましたので手順や乗り方について解説します。
西安から深圳(深セン)まで2000kmの距離を乗車しました。
事前の予約はtrip.comで
予約はTrip.comでできます。日本語でOKです。ホテルや航空券、列車などのカテゴリに分かれていますが、「列車」のタブから探していくと見つかります。日程と乗車駅と下車駅を指定すると候補が出てきますので、お好きな列車を予約できます。
寝台列車は硬卧とか软卧という「寝台」の予約ができる列車です。普通の座席は「硬座」とか「软座」です。残念ながら上段か下段かの指定はできません。
予約はたぶん1ヶ月前くらいからできます。寝台列車は人気の区間があったりするので、なるべく早めに予約したほうが良いです。
また、春節(2月)や国慶節(10月)など中国の長期休暇があるときは予約が取りにくいと思います。
時刻表のスマホアプリも便利です。
・China Train Booking
・超級火车票(超級火車票)
これらは、途中の停車駅や時刻なんかも表示してくれて便利に使えました。
Trip.comで申し込みしたら、数日後に予約OK/NGを知らせてくれます。予約がOKならば引換番号が発行されますので、番号を控えておきます。この番号を出発駅のチケット売り場で提示すれば、乗車券と引き換えてくれます。
このときパスポートの提示も必要です。
あらかじめTrip.comのスマホアプリを入れておけば、この番号を見せるための拡大表示が使えますので便利です。
当日の乗車方法
乗車する駅に着いたらチケット売場を探します。「售票处」と書いてあるのがそうです。ここで先程の引き換え番号を告げて本物のチケットを手に入れます。
時間に余裕を持って行ったほうがいいです。ここが混雑してなかなか引き換えできないことがあるからです。
僕は出発時刻の2時間前に始発駅の西安駅に行きました。
切符をGETしました。
番号だけ告げパスポートを渡すと特に聞かれることもなくスムーズです。
「进站口」が改札口です。チケットとパスポートを見せて中に入ります。
切符からは以下の情報が読み取れます。
・出発駅「西安」
・到着駅「深圳(深セン)」
・列車番号 K448
・出発時刻 2019年11月6日 23:18
・指定座席 10号車1号 下段(下铺)
・新空調软卧 (エアコン付き一等寝台)
・料金 669元
ネットで調べたところだと、右上部分に「待合室の番号」が記載されているものもあるようですが、この切符にはありませんでした。
待合室は駅の中に複数あり、指定する待合室で待つことになるのですが、その番号は駅構内の電光掲示板にて書いてありました。
日本のようにすぐにプラットフォームには行けず、その前に駅構内にあるゲートが開くまで待たないといけません。そのために待合室があります。
駅がでかいので、何も考えず適当に見つけたところの席で待っていると、自分が入るべきゲートがどこにあるか分からないし、ゲートが開いたことにも気づかないのでうっかり乗り遅れてしまいます。
「候车室」が待合室です。西安駅には第1~第4の待合室がありました。
チケットとパスポートはことあるごとに細かくチェックされます。例えばこんなタイミングで見せないといけません。
・駅の敷地に入るときの最初の荷物検査ゲート
・チケット売り場でチケットもらうとき
・改札口を通過するとき
・待合室からのプラットフォームへのゲート通過時
・列車に乗り込む前に係員に提示
待合所は、
・庶民が使う三段寝台(二等)の硬卧(Yìngwò)の客
・ちょっとリッチな人が乗る二段寝台(一等)の软卧(Ruǎnwò)の客
で別れています。
僕は软卧だったのでちょっとリッチな気分を味わえました。
値段は、例えば硬卧が7000円、软卧が10,000円くらいの大したことない差なので、長距離を乗る場合は软卧に乗った方がサービス的にお得だと思います。
この待合室で待っていたら、出発時刻の20分~15分前に電光掲示板の表示が変わりゲートが開きますので、他の客と一緒になってぞろぞろとプラットフォームに向けて歩きだします。
・庶民が使う三段寝台(二等)の硬卧(Yìngwò)の客
・ちょっとリッチな人が乗る二段寝台(一等)の软卧(Ruǎnwò)の客
で別れています。
僕は软卧だったのでちょっとリッチな気分を味わえました。
値段は、例えば硬卧が7000円、软卧が10,000円くらいの大したことない差なので、長距離を乗る場合は软卧に乗った方がサービス的にお得だと思います。
この待合室で待っていたら、出発時刻の20分~15分前に電光掲示板の表示が変わりゲートが開きますので、他の客と一緒になってぞろぞろとプラットフォームに向けて歩きだします。
プラットフォームで列車とご対面
列車に乗り込みます。ここでも車両の入り口に係員が立っており、チケットとパスポートを見せなければなりません。これから29時間、2000kmの旅です。二晩乗ります。
日本みたいにホーム上でいろんなものを売っていません。駅に入る前にコンビニで買うか、駅の中ならば待合室にいるときに済ませたほうが良いです。
列車の最後尾は、日本みたいにテールマーク付きの終端車というわけではなく、客車がブツッと切れてるだけの無骨なものです。きっとこのほうが、車両を増結したり外したりがしやすいんだろうな。17号車までありましたのでかなりの長大編成です。
寝台列車内の様子
一等寝台の软卧はこんな感じ。上段と下段の2段寝台です。
4つの寝台で個室になっており、ドアを閉められます。
1つ1つの寝台にはカーテンはついておらず、プライバシーはありません。
女性の一人旅客もいましたが、着替えもできないのでつらいと思います。
シャワーも無いです。二晩シャワーなしで過ごします。
4つの寝台で個室になっており、ドアを閉められます。
1つ1つの寝台にはカーテンはついておらず、プライバシーはありません。
女性の一人旅客もいましたが、着替えもできないのでつらいと思います。
シャワーも無いです。二晩シャワーなしで過ごします。
乗車してすぐに車掌さんが来て、自分のチケットとこのカードを交換します。
このカードが乗車券代わりになります。
なぜこんなことをするのか考えてみましたが、たぶん乗客の行き先を管理するのと、空いている寝台を把握するためでしょう。
乗客はわりと交渉的で、空いている快適な寝台があれば「そこに移りたい」と交渉していました。
このカードは、自分が降りる駅に近づいたらまた乗車券と交換してくれます。
このカードが乗車券代わりになります。
なぜこんなことをするのか考えてみましたが、たぶん乗客の行き先を管理するのと、空いている寝台を把握するためでしょう。
乗客はわりと交渉的で、空いている快適な寝台があれば「そこに移りたい」と交渉していました。
このカードは、自分が降りる駅に近づいたらまた乗車券と交換してくれます。
熱湯が出るのでカップラーメンを食べられる
車両に一つ、給湯口があります。
熱湯が出るのでカップラーメンを食べるのに使えます。
乗客はたいてい、長距離列車に乗る前に事前に食料を買い込んで、このようなお湯を使って食事します。
僕の場合、二晩で朝・昼・晩の三食を車内で食べることになりますから、いろいろ食料を事前に買いこんでおきました。
熱湯が出るのでカップラーメンを食べるのに使えます。
乗客はたいてい、長距離列車に乗る前に事前に食料を買い込んで、このようなお湯を使って食事します。
僕の場合、二晩で朝・昼・晩の三食を車内で食べることになりますから、いろいろ食料を事前に買いこんでおきました。
食堂車がついていた
食堂車がついていたので興味本位で行ってみました。「素三鮮」と「米飯、汤」で25元(400円)。
素三鮮の味はまあまあ良かったですが、ごはんはべちゃべちゃであまり美味しくなかったです。
汤(スープ)もいまいちだった。
でも記念にはなりました。値段は一般の食堂よりちょっと高いくらい。
素三鮮の味はまあまあ良かったですが、ごはんはべちゃべちゃであまり美味しくなかったです。
汤(スープ)もいまいちだった。
でも記念にはなりました。値段は一般の食堂よりちょっと高いくらい。
二晩の旅は長すぎた
23時に西安を出発して、翌々日の早朝に深圳に到着するまで29時間。ずっと車内にいました。
途中の停車駅で30分くらい停車することもあったのですが、列車を降りてホームに出るときに必ず駅係員が立っていて切符を見せないといけないのでちょっと出にくいです。
駅で何か買物したいと思ってもそれを伝えるだけの語学力がないので「やっぱやめとこ」てなります。
中国の景色はずっと代わり映えしないです。外を眺めていても日本ほど楽しくありません。
乗り鉄の私ですがかなり飽きてきました。
途中の停車駅で30分くらい停車することもあったのですが、列車を降りてホームに出るときに必ず駅係員が立っていて切符を見せないといけないのでちょっと出にくいです。
駅で何か買物したいと思ってもそれを伝えるだけの語学力がないので「やっぱやめとこ」てなります。
中国の景色はずっと代わり映えしないです。外を眺めていても日本ほど楽しくありません。
乗り鉄の私ですがかなり飽きてきました。
自分の寝台の向かい側の客は老夫婦でした。ひまわりの種をおすそ分けしてくれました。
こういう旅のふれあいは寝台列車の旅の良さだと思うのですが、思うように中国語でコミュニケーションできずあまり盛り上がりませんでした。
若い人だったら、英語でやりとりできたりもするかも知れないし、スマホの翻訳機能で何かしら意思疎通はできるのですが、老夫婦は両方できないのでなかなか難しかったです。
こういう旅のふれあいは寝台列車の旅の良さだと思うのですが、思うように中国語でコミュニケーションできずあまり盛り上がりませんでした。
若い人だったら、英語でやりとりできたりもするかも知れないし、スマホの翻訳機能で何かしら意思疎通はできるのですが、老夫婦は両方できないのでなかなか難しかったです。
食べるのも飽きますが、食料があるのでダラダラ食べます。
こういう即席カップ麺は、中に箸やフォークが入っているので便利です。コンビニで買ったときに「箸ちょうだい」て言ったら「中に入っているから問題ない」て言われました。
こういう即席カップ麺は、中に箸やフォークが入っているので便利です。コンビニで買ったときに「箸ちょうだい」て言ったら「中に入っているから問題ない」て言われました。
車窓の様子。列車はそんなに揺れないです。日本と違って広軌のレールだから安定感があるのでしょうか。
また、客車列車なので出発時の出だしはとてもスムーズです。出発時は衝撃がなく、動き出したのが分からないくらいです。
また、客車列車なので出発時の出だしはとてもスムーズです。出発時は衝撃がなく、動き出したのが分からないくらいです。
終着駅の深圳(深セン)に到着
西安から二晩かけて、終着駅の深圳(深セン)に到着しました。
朝4:30に着いたから街はひっそりとしています。ここから動こうにも地下鉄がまだ始まってないので、みなさん駅の付近で座り込んで時間をつぶしています。
始発駅から終着駅まで通して乗った客は、たぶんかなり少ないでしょう。 僕の向かいの寝台は最初は女性が使い、途中の駅で降りたと思ったら老人が乗り込んできて、さらにその老人が降りてから別の女性が乗り込んできました。
3人がそれぞれの区間で利用したことになります。長距離列車はこうやって複数の区間で別の人がそれぞれ利用するのが一般的なんだと思います。
第9話おわり
朝4:30に着いたから街はひっそりとしています。ここから動こうにも地下鉄がまだ始まってないので、みなさん駅の付近で座り込んで時間をつぶしています。
始発駅から終着駅まで通して乗った客は、たぶんかなり少ないでしょう。 僕の向かいの寝台は最初は女性が使い、途中の駅で降りたと思ったら老人が乗り込んできて、さらにその老人が降りてから別の女性が乗り込んできました。
3人がそれぞれの区間で利用したことになります。長距離列車はこうやって複数の区間で別の人がそれぞれ利用するのが一般的なんだと思います。
その他動画をいくつか
動画をいくつか撮ったので合わせて掲載しておきます。
どこかの停車駅の風景
車内販売。
食堂車で作った料理をパッケージした車内販売です。
ほかにも、お菓子やカップラーメンの販売、子供向けのおもちゃの販売もありました。
食堂車で作った料理をパッケージした車内販売です。
ほかにも、お菓子やカップラーメンの販売、子供向けのおもちゃの販売もありました。
どこかの停車駅の風景
どこかの停車駅の風景
車窓から
第9話おわり
2019/11 中国旅行ブログもくじ
第10話
中国・深圳(深セン)のMakerFaire Shenzhen 2019。個性あふれる出展
ハードウェア系のモノづくり、電子工作をしている人の発表の場MakerFaire Shenzhenを見てきました。
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