作者:上村崇 フリーランスのIT系エンジニア
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【書評】PHPによるWordPressカスタマイズブック


 

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お正月を利用して読みました。

今度WordPressの勉強会をするので、事前に体系的な知識を仕入れたいと思いまして。

 

WordPressの本はいくつも出ていますが、WordPressのバージョンアップ頻度が結構高いので、どの本も時代遅れになっちゃってますね。

WordPressの現在のバージョンはV2.9で、2009/12/18にリリースされましたが、まだこのバージョンに対応した本は出ていません。

本書はその1歩前のV2.8時点での解説書ですので、最新のバージョンに対応はしていません。

 

他にはV2.5とかV2.6対応の本がいくつか書店に並んでいましたが、もう古いですね。

本当に最新の情報を求めるなら、インターネット上の情報を求めていくしかありません。

しかも、ドキュメントはすべてのページが日本語翻訳されていませんので、英語の元ドキュメントを漁る勇気も時には必要です。

 

このように本書はもう最新バージョンに対応した本ではなくなっていますが、WordPressを体系的に理解するためには良いと思います。

テーマのカスタマイズとか、WordPressの使い方とかの割と易しいめの本はあるのですが、本書はテーマのカスタマイズ方法はもちろん、プラグインの作り方や、管理画面のページを作る方法など網羅していますので、プラグイン開発者におすすめです。

レベルとしては、中級以上の本だと思います。

 

  • 1章 開発前の準備
    • 1-1 テスト用の環境を作る
    • 1-2 XAMPP for Windows でWordPress を動かす
    • 1-3 MAMP でWordPress を動かす
  • 2章 PHPを使った基本的なカスタマイズ
    • 2-1 テーマの構造を理解する
    • 2-2 WordPress ループをカスタマイズする
    • 2-3 条件タグでページの種類を判断して出力を変える
    • 2-4 出力する投稿の条件に応じて出力を変える
    • 2-5 ユーザーがログインしているかどうかで処理を変える
    • 2-6 複数のテンプレートに共通する部分を1 ヵ所にまとめる
  • 3章 WordPressの各種データを柔軟に扱う
    • 3-1 最新投稿を各ページに出力する
    • 3-2 カスタムフィールドのデータを活用する
    • 3-3 同じカテゴリーの投稿を一覧表示する
    • 3-4 カテゴリー別の投稿一覧を表示する
    • 3-5 コメント一覧のページを作る
    • 3-6 カスタムフィールドの情報でページを作る
  • 4章 WordPress のデータベースに直接にアクセスする
    • 4-1 データベースへのアクセス
    • 4-2 WordPress のデータベースの構造
    • 4-3 wpdb オブジェクトによるデータベースアクセス
    • 4-4 コメントが多い投稿のリストを表示する
    • 4-5 画像一覧のページを作る
  • 5章 プラグイン開発の基本
    • 5-1 はじめてのプラグイン
    • 5-2 アクションとフィルター
    • 5-3 テンプレートタグの拡張
    • 5-4 代表的なフックの使い方
    • 5-5 メッセージを英語と日本語に対応させる
  • 6章 プラグイン関連のトピック
    • 6-1 ショートコードのプラグインを作る
    • 6-2 囲み型ショートコードのプラグイン
    • 6-3 ウィジェットのプラグインを作る
    • 6-4 プラグイン用の設定画面を作る
  • Appendix
  • WordPress の機能やデータを利用する
  • functions.php でテーマ専用の機能を作る
  • WordPress の開発関係情報

 

 

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