作者:上村崇 フリーランスのIT系エンジニア
twitter:@uemera facebook:uemura

macで使うエディタをemacsにしようかと思う


MacOS Xで使うためのエディタをずっと探しているんですが、迷っていて決めかねています。
長年Windowsの秀丸とかで慣れてしまうと、他のエディタに乗り換えるのは結構有機が要りますよね…

秀丸のキーボードマクロ機能は超便利なんで、少なくともこの機能を備えたエディタでないと困るんです。
他には、少なくとも文字コードはShift-JIS、EUC、UTF-8は認識できて、改行コードも区別でき、それらの間を簡単に 切り替えたり、今どんなコードなのかをタイトルバーなんかに表示してくれたりできないと、ちょっと私には不便です。

PHPの開発環境はもうEclipseとかAptanaで慣れてきたので、その他の言語とか、ちょっとしたデータを見たりする
場合のエディタが欲しいのですね。

Macでは、以下のものがメジャーみたいです。

mi
http://www.mimikaki.net/mi/introduction/

CotEditor
http://www.aynimac.com/p_blog/files/article.php?id=41

Coda (シェアウェア)

http://www.panic.com/jp/coda/

jEdit
http://www.jedit.org/

エディタについては以下のまとめが役に立つと思います。
portal shit! : Mac用テキストエディター選手権
http://www.portalshit.net/article.php?id=1064

で、僕もいろいろエディタを入れて試していますが、新しいエディタに慣れるというのはそれなりにエネルギー と勇気が必要なわけです。
そしてWindows環境で、高機能な秀丸を使っていた身としては、知らず知らずのうちにエディタに対して求める 要求が高くなります。

そういうことを考えだすと、なかなか踏ん切りがつきません。

さらに考慮すべきは、仕事場ではWindowsを使うし、家ではLinux、Windows、Macを使うとなると、キー操作が まったく異なるエディタを別々に使っていると、体がついていけずかえって作業効率が悪くなります。

そんなときにemacsという最後のソリューションを思いつきました。
emacsは、UNIXで古くから使われているエディタですが、MacはUNIXベースのOSだから親和性はいいんじゃない のかと。さらにemacsはいろんなプラットフォーム版が出ているので、やろうとおもえばWindows環境下でemacs を使うことだってできるし。

emacsは、仕事では使うことは今までありませんでしたが、大学時代にSunのワークステーションで、emacs使いながら
LaTeXで卒業論文を書いていたので多少は使えます。(といっても、もう忘れましたが)

この際、昔を回顧する意味も込めて、emacsを覚えなおそうかなぁと。
というわけで、Mac環境にインストールしてみました。

インストール
http://ftp.gnu.org/pub/gnu/emacs/
ここから最新のemacstar.gzを入手します。
2010/6/12時店では emacs-23.2.tar.gz が最新でした。

ですが、IMEパッチを適用したい関係上、
ftp://alpha.gnu.org/gnu/emacs/pretest/
から少し古いバージョンの
emacs-23.1.96.tar.gz
をダウンロードしてきました。

IMEパッチは
http://jaist.dl.sourceforge.jp/macemacsjp/47194/
から
inline_patch-23.1.96-b2.tar.gz
をダウンロードしてきます。

<参考> CocoaEmacs – MacEmacshttp://macemacsjp.sourceforge.jp/index.php?CocoaEmacs

ダウンロードしてきたファイルを、ターミナル上で展開します。
tarの展開がMacでできるんだから便利。

tar xvzf emacs-23.1.96.tar.gz
tar xzf inline_patch-23.1.96-b2.tar.gz

ちなみにtar.gzファイルはfinderからファイルをダブルクリックでも開けるんですね。

次に、ディレクトリを移動して、パッチを当てます

cd emacs-23.1.96
patch -p 0 < ../inline_patch-23.1.96-b2/emacs-inline.patch

コンフィグ

./configure –with-ns –without-x

もし、ここで、 no acceptable C compiler found in $PATH と出る場合は、Xcode Toolsを先に入れましょう。 MacOS XのインストールCDに同梱されています。

Xcode Tools のインストール – BathyScapheWiki
http://bathyscaphe.sourceforge.jp/cgi-bin/wiki.cgi?p=Xcode+Tools+%A4%CE%A5%A4%A5%F3%A5%B9%A5%C8%A1%BC%A5%EB

コンパイルします。

make bootstrap
make install

以上で、emacsのMac用アプリケーションが作れます。
nextstepディレクトリの下に、Emacs.appがあるので、それを起動します。

100615-0001.png

<その他参考> CarbonからCocoaへ–Snow LeopardでEmacs 23を使う(1) – builder by ZDNet Japan
http://builder.japan.zdnet.com/sp/snow-leopard-09/story/0,3800100196,20409879,00.htm

関連記事


Linux debianでRAID(ミラーリング)構築。mdadmとpartedで
mdadmによるRAID (ミラーリング)構成手順です。ディスクが1台壊れたのでRAIDを組み直しました。環境はLinux Debian 9.11 (stretch) partedやmdadmコマンドで構築します。

Postfixメールサーバー:送信不可のユーザーを設定する
メールサーバーPostfixにて、送受信ができないユーザーを設定をする方法です。Linux、debian環境です。特定のメールアドレスを送受信不可にします。メールを許可しないLinuxユーザーを作るときに有効です。

Web開発・Web制作のツールや用語を初心者向けに大量紹介。これだけ知っておけば安心。
Webページ製作やWebのシステム開発ではいろんなツールやテクニック、用語を使いますが、全体像がなかなか掴みにくいと思ったので、初心者向けに用語をたくさんまとめました。これさえ押さえておけば業界の常識用語はだいたい網羅できると思います。

KVM仮想マシンをWebからアクセスできるKimchiをdebianにインストール
自宅サーバーにてKVMの仮想マシンを動かしていますが、外からでもリモートで操作できるようにkimchiを導入しました。 GitHub – kimchi-project/kimchi: An HTML5 man …

Linuxの権限について解説。setuidとかsetgidとかスティッキービットとか
setuidとかsetgidとかスティッキービットの解説です。Linuxのこれらの機能については考え方が難しいですが、setuidは「一般ユーザーがroot権限で動かすことができる仕組み」です。setgidはそのグループ版です。詳細なメカニズムを解説します。

2 Replies to “macで使うエディタをemacsにしようかと思う”

  1. >名無しさん@お腹いっぱい。さん
    あっそうなんですか! Windowsでは見たこと無かったので気がつきませんでした!
    jEditもキーボードマクロ使えるみたいなんでいいかんじですね!
    jEditはインストールしましたがほとんど開いてないので、ちょっと触ってみることにします。
    ありがとうございます。

うえむ へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です