6/15に開催されたWordCamp神戸2013
“What’s new! TwentyThirteen + WordPress3.6”というお題で発表してきました。
 
2013/6/15時点でのWordPressの最新バージョンは3.5.1であり、次期バージョンは3.6になります。
次期バージョン3.6はリリースが遅れていて、まだリリースされていません。
現在どこまで開発が進んでいるかは、Make WordPress CoreのサイトのTracで見ることができます。
 
現時点では開発途中の3.6beta3までは入手することができますので、これをもとに次期リリース版3.6を先取りしてみました。
 
 
Version3.6では以下の機能が搭載されます。
1. 新テーマ(外観)の登場。

 新デフォルトテーマTwentyThirteenにより、見た目が変わります。
2. 改訂履歴機能が強化されます。(リビジョン比較)

 → 誰が修正したのかが分かります。記事の比較もできます。
3. 自動保存機能 (AutoSave)

 → インターネット回線が途切れても大丈夫!
4. 投稿ロック (PostLocking)

 → 自分が編集するときに、他の編集者に編集させないようにできます。
5. メニュー機能の使い勝手改善
6. 投稿フォーマットの刷新 (をする予定だった)

 → 投稿画面に投稿フォーマットのボタンが設けられました。
 
 
 
詳しくは当日発表したスライドにて解説しています。

 
 
 
セッション中に使用した動画がありますので、あわせて公開します。

自動保存機能(AutoSave)


 

改訂履歴機能(リビジョン比較)


 

投稿ロック(PostLocking)


 

カスタムメニュー


 
 
 
このWordCampでのセッションについて、聴講してくれたのは30名〜40名と言ったところでしょうか。
有料イベントだったからしょうもないセッションにはできないし、会場もきれいだったし参加者の姿勢も真剣だったので、人数が少ない割には緊張しました。
個人的にはエバンジェリスト直子さんがいらっしゃったので、これは緊張しますよ。今回たまたま新機能について発表するだけの立場の人の話をその道のスペシャリストが聴いているなんて!
お茶の間でサッカーを見てるだけの1サポーターがたまたま「今の日本代表の課題と展望」というテーマで村の公民館で話しているところに、なぜかザック監督がまぎれこんでいる状況ですよ。
顔文字で表現するとこれですわ。→ Σ(´∀`;)
 
参加人数が少ないのはある程度予想はしていました。同じ時間帯に大串さん、宮内さんのウェブディレクターのためのWordPressサイト運用事例のセッションがあり、やはりこちらの方に大勢の人が流れ込んだみたいです。
最新版の機能が気になるってのは少数派で、ほとんどの多くのWordPressユーザーはそんなのはあまり気にせず使ってますよね。
僕も(こんなことを言ってしまえば元も子もないですが)、実はWordPressの最新版にはあまり興味はなく自分のブログは古いバージョンのものを使っています。
バージョンアップめんどくさいし。
でも3.6のセッションの担当をWordCamp運営の方からお願いされたので、これもいい機会と思って新機能を勉強しました。
今まで見ることもなかったWordPressの開発者ブログを読んだり、開発者のtwitterを眺めたり、ソースを解析したり、3.6で開発対象になっているタスク(チケット)を漁ったり、新機能について言及している英語のブログを探したりしました。
おかげさまで3.6の新機能についてはかなり知識を蓄えられたかと思いますw。
自分としては、あまり得意ではない分野のスピーチでしたのでかなり準備に時間がかかりましたが、いい経験をさせてもらえたと思います。
「聴講する人ではなく、前でスピーチする人がいちばん勉強になる」というのは真理ですね。WordPressのコアや新機能についてもこれからはもっと興味を持って接することができそうです。
しかし、今回得た知識や作ったスライドが、3.6がリリースされてその次の3.7が出る頃には古くなっちゃう(ライフタイムが短い)ので残念ではありますが…w
 


5/6 WordBench神戸(初心者向け春のテーマ祭り)のふりかえり

5/6のWordBench神戸のふりかえりです。 第23回WordBench神戸 ~ 初心者向け春のテーマ祭り ~  

5/6のWordBench神戸のふりかえりです。

第23回WordBench神戸 ~ 初心者向け春のテーマ祭り ~

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WordPressの常識をくつがえす超簡単テーマ”doshirouto”を作ったよ! 初心者はこれでテーマを理解しよう!

注:この記事は古いです。この1年後に、新テーマ”doshirouto2014″を公開しています。詳しくはこちらを御覧ください。 入門者に最適な、簡単すぎるWordPressテーマ”doshirou …

注:この記事は古いです。この1年後に、新テーマ”doshirouto2014″を公開しています。詳しくはこちらを御覧ください。
入門者に最適な、簡単すぎるWordPressテーマ”doshirouto2014″を作ったので配布します! 初心者はこれでテーマを理解しよう!
 
 
5/6に行われたWordBench神戸にて、
「WordPressの常識をくつがえす超簡単テーマ”doshirouto”を作ったのでこれでテーマを理解しよう!」
というタイトルで発表しました。
そのときのスライドを公開します。
あわせて、この発表のために作った入門者向け簡単WordPressテーマ”doshirouto”を公開します。
 
 

初心者向けWordPressテーマdoshiroutoとは

WordPressの次期バージョン3.6に同梱されているTwentyThirteenテーマをベースにして、初心者にも理解しやすいように改造した入門用テーマです。
こんな人の利用を想定しています。
・WordPressのテーマのしくみを理解したい。
・WordPressのテーマを作ったことがないけど、作れるようになりたい。
・WordPressのテーマって、難しいから今まで手をつけられなかった。
 
 

なぜこのテーマを作ったか?

WordPressのリリースのペースは早く、その度にどんどん高機能化されています。
機能が増えて便利になっていくのは良いのですが、その分、初めて触れるユーザにとっての参入のハードルが上がってきています。
デフォルトテーマのTwentyThirteenは、レスポンシブな見た目やWebフォント、あらゆるメディアの投稿形式に対応していたりと機能がもりだくさんなのですが、それに比例してファイルの数が多くなっています。数えてみると59もありました。
もはや初心者は一朝一夕でテーマの仕組みを理解するのが難しくなってきています。
これではWordPressが「なにやら難しくて扱いにくいツール」と初心者に映ってしまい、敬遠されてしまうのではないかと思いました。
実際、僕が直接お会いした初心者から、「WordPressの複雑なテーマの構造の理解に苦しんでおり、カスタマイズができない」といった声を多く聞いています。
確かに、テーマファイルを開くと意味の分からない記号の羅列で、いったいどこに手を付けて良いか分かりませんね…
このままではWordPressの魅力が初心者になかなか理解されないのではないかと思いました。そこでできるだけ簡素にしたテーマを作って、それで「WordPressはここまで簡単になるんだよ」というのを知ってもらいたいと思いました。
 
 

doshiroutoの特徴

・日本語しか対応していません。
・古いバージョンのIEは対応していません(IE9以降はOK)。
・SEO最適化はされていません。
・カスタムヘッダーやWebフォントなどの新しい機能には対応していません。
・(まだリリースされていませんが)WordPress Version3.6以降で使用することを前提にしています。
・テーマを構成するファイルを極限まで減らしたので、使用者の心理的負担が軽減されていると思います。
・テーマファイル内に日本語のコメントをたくさん挿入したので、ファイルの中身を読むだけで理解ができるようにしました。
 
 

使用上の注意

・あくまで初心者用の簡易テーマですので、本格的なサイトには向かないと思います。
・このテーマには足りない機能がいっぱいありますので、足りないと思った時はデフォルトテーマを使用していただくか、自分で機能拡張してください。
 
では、よいWordPressライフを!
 
doshiroutoのダウンロードはこちらから!
 
 


’13食博覧会・大阪(2013)のおすすめや見どころや楽しみ方を、先日行ってきた私が紹介します。

2013年のゴールデンウィーク中にインテックス大阪で開催されている’13食博覧会に行って来ました。 事前に公式ホームページなどを見て、出店情報とかイベントとか調べたつもりでしたが、あまり情報が無い感じでしたの …

2013年のゴールデンウィーク中にインテックス大阪で開催されている’13食博覧会に行って来ました。
事前に公式ホームページなどを見て、出店情報とかイベントとか調べたつもりでしたが、あまり情報が無い感じでしたので、実際に参加した自分の観点でおすすめや見どころ情報を残しておこうと思います。
食博覧会は5/6まで開催されていますので、何かの参考になればと思います。
 
僕は5/2(木)の朝10時のOPENをちょっと過ぎた時刻に入場しました。
平日とはいえ、けっこう混んでいました。休日だったらもっと混むんだろうな…
 
201305021956.jpg
 
 
以下、それぞれの会場の雰囲気をお伝えします。
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4/7 WordBench神戸のふりかえり

4/7のWordBench神戸のふりかえりです。 第22回 WordBench神戸 – サイトを構成する技術説明・サーバーディレクション –

4/7のWordBench神戸のふりかえりです。

第22回 WordBench神戸 – サイトを構成する技術説明・サーバーディレクション –

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3/3 WordBench神戸のふりかえり

3/3のWordBench神戸のふりかえりです。 第21回WordBench神戸 ~ Gitとフックで始める新しいWordPressライフ ~  

3/3のWordBench神戸のふりかえりです。

第21回WordBench神戸 ~ Gitとフックで始める新しいWordPressライフ ~
 
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1/5 WordBench神戸のふりかえり

2013年のWordBenchは神戸から! 1/5のWordBench神戸のふりかえりです。   第19回WordBench神戸 ~カスタム系機能の整理と、トップページhome.phpの設定方法指南   WordBenc …

2013年のWordBenchは神戸から! 1/5のWordBench神戸のふりかえりです。
 
第19回WordBench神戸 ~カスタム系機能の整理と、トップページhome.phpの設定方法指南
 
WordBench神戸の元管理人で、現在は東京在住の堀家さんが参加してくれました。

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就職活動サイトの構築にFuelPHPを使ったので事例紹介

こんにちは。FuelPHP Advent Calendar 2012に参加します上村と言います。   Advent Calendarの前日記事は@yamamoto_manabuさんでした。 FuelPHP + eXcal …

こんにちは。FuelPHP Advent Calendar 2012に参加します上村と言います。
 
Advent Calendarの前日記事は@yamamoto_manabuさんでした。
FuelPHP + eXcale | No Regret No Life
eXcaleという国産PaaSサービス上でFuelPHPを動かす方法を紹介しています。eXcaleは今なら無料だそうですよ!これはいいですね。
 
さて、私は就職活動に関するマッチングサイトOfferBoxを開発しており、そのシステムでFuelPHPを利用しています。
ここではその事例紹介と、ログイン周辺の実装についてご紹介します。
 
 

OfferBoxの紹介

OfferBoxという、就職活動マッチングサイトをFuelPHPで構築し、2012年9月から運用しています。
非会員用の紹介サイトはWordPressで作り、会員専用画面をFuelPHPで作っています。
ログイン画面はこちらです。
https://offerbox.jp/offerbox/slogin
 
開発の流れ
2012/7 開発着手
2012/9 α版リリース
2012/12 β版リリース
 
開発規模
さくらVPS 4G
Apache + MySQL + PHP
FuelPHP V1.2.1
 
MySQL Table数:13
Controller数: 26
View数: 87
 
このOffeBoxというサイトでは、企業が自分のニーズに合った新卒の採用人材を検索し、適合する人材にコンタクトをとることができます。
学生とのコミュニケーションを図れるSNSのような機能を持っており、企業が学生に対してお気に入りをつけたりメッセージを送受信することができます。
気に入った学生が見つかれば、オファーをして面接の段取りを進めることができます。
 
Untitled.png
 
 

2種類のログイン画面。その実装方法

このシステムは学生と企業の双方が使うシステムであり、それぞれログインが必要ですので、学生用のログインと企業用のログインを別々に用意しています。
FuelPHPではログイン処理を作る際のひな形としてSimpleAuthがあり、その枠組みを利用するとログイン機能を1から作らなくても済みます。
SimpleAuthを使ったログイン機能の実装の事例は、いくつか紹介されています。
 
FuelPHPで簡単認証システム | WinRoad徒然草
FuelPHPでログイン機能をサクっと実装 – BTT’s blog
[FuelPHP] FuelPHPで作るログイン管理 | 9ensanのLifeHack

 
しかし、複数のログイン機能を持ったサイト事例は無いみたいで、いろいろ探したのですが見つかりませんでした。
そのような状況で手探りで実装し、分からないことがいっぱいでしたが、なんとか作れましたのでご紹介します。
 
 

auth使用の宣言

fuel/app/config/config.php
に定義します。
[php]
‘packages’ => array(
‘auth’
),
[/php]
 
fuel/packages/auth/config/auth.php

fuel/app/config/
の下にコピーし、以下のように書きます。StudentAuth(学生ログイン用)とCompanyAuth(企業ログイン用)の2つのドライバを登録します。
[php]
return array(
‘driver’ => array(‘StudentAuth’, ‘CompanyAuth’),
‘verify_multiple_logins’ => false,
‘salt’ => ‘(適当な文字列)’
);
[/php]
 
 

ログイン用テーブルの作成

fuel/packages/auth/config/simpleauth.php
をコピーして、
fuel/packages/config/studentauth.php
にrenameし、以下のように書きます。
[php]
‘table_name’ => ‘student’,
[/php]
これはテーブル名の定義ですが、’users’となっていたテーブル名を’student’という名前に変えてます。
 
同様に、
fuel/packages/config/companyauth.php
を作成し、以下のように書きます。
[php]
‘table_name’ => ‘company’,
[/php]
こちらは企業ログイン用のテーブルです。
 
MySQLテーブルは、本家SimpleAuthのマニュアルに載っている
SQL文を使います。テーブル名はstudentとcompanyで作ります。
[sql]
CREATE TABLE IF NOT EXISTS student (
id int(11) NOT NULL AUTO_INCREMENT,
username varchar(50) NOT NULL,
password varchar(255) NOT NULL,
group int(11) NOT NULL DEFAULT ‘1’,
email varchar(255) NOT NULL,
last_login varchar(25) NOT NULL,
login_hash varchar(255) NOT NULL,
profile_fields text NOT NULL,
created int(11) NOT NULL DEFAULT ‘0’,
PRIMARY KEY (id),
UNIQUE KEY username (username,email)
);
CREATE TABLE IF NOT EXISTS company (
id int(11) NOT NULL AUTO_INCREMENT,
username varchar(50) NOT NULL,
password varchar(255) NOT NULL,
group int(11) NOT NULL DEFAULT ‘1’,
email varchar(255) NOT NULL,
last_login varchar(25) NOT NULL,
login_hash varchar(255) NOT NULL,
profile_fields text NOT NULL,
created int(11) NOT NULL DEFAULT ‘0’,
PRIMARY KEY (id),
UNIQUE KEY username (username,email)
)
[/sql]
 
 

認証ロジックの作成

認証のためのロジックはfuel/packeges/の下に置くことになります。
このディレクトリはFuelPHPパッケージコアに含まれる部分なので、ここに手を入れるとFuelPHPコアとユーザ開発ロジックが分離できなくなるし、バージョンアップ時にも気を遣うので、僕はこのディレクトリはあまり触りたくないのですが、まぁでもここを触るしか方法が無いのでしょうがないですね。
 
fuel/packages/auth/bootstrap.phpは以下のようにします。
StudentAuthとCompanyAuth関連の定義を追加しています。
[php highlight=”9,10,14,15,22-27″]
Autoloader::add_classes(array(
‘Auth\\Auth’ => __DIR__.’/classes/auth.php’,
‘Auth\\AuthException’ => __DIR__.’/classes/auth.php’,

‘Auth\\Auth_Driver’ => __DIR__.’/classes/auth/driver.php’,

‘Auth\\Auth_Acl_Driver’ => __DIR__.’/classes/auth/acl/driver.php’,
‘Auth\\Auth_Acl_SimpleAcl’ => __DIR__.’/classes/auth/acl/simpleacl.php’,
‘Auth\\Auth_Acl_StudentAcl’ => __DIR__.’/classes/auth/acl/studentacl.php’,
‘Auth\\Auth_Acl_CompanyAcl’ => __DIR__.’/classes/auth/acl/companyacl.php’,

‘Auth\\Auth_Group_Driver’ => __DIR__.’/classes/auth/group/driver.php’,
‘Auth\\Auth_Group_SimpleGroup’ => __DIR__.’/classes/auth/group/simplegroup.php’,
‘Auth\\Auth_Group_StudentGroup’ => __DIR__.’/classes/auth/group/studentgroup.php’,
‘Auth\\Auth_Group_CompanyGroup’ => __DIR__.’/classes/auth/group/companygroup.php’,

‘Auth\\Auth_Login_Driver’ => __DIR__.’/classes/auth/login/driver.php’,
‘Auth\\Auth_Login_SimpleAuth’ => __DIR__.’/classes/auth/login/simpleauth.php’,
‘Auth\\SimpleUserUpdateException’ => __DIR__.’/classes/auth/login/simpleauth.php’,
‘Auth\\SimpleUserWrongPassword’ => __DIR__.’/classes/auth/login/simpleauth.php’,

‘Auth\\Auth_Login_StudentAuth’ => __DIR__.’/classes/auth/login/studentauth.php’,
‘Auth\\StudentUserUpdateException’ => __DIR__.’/classes/auth/login/studentauth.php’,
‘Auth\\StudentUserWrongPassword’ => __DIR__.’/classes/auth/login/studentauth.php’,
‘Auth\\Auth_Login_CompanyAuth’ => __DIR__.’/classes/auth/login/companyauth.php’,
‘Auth\\CompanyUserUpdateException’ => __DIR__.’/classes/auth/login/companyauth.php’,
‘Auth\\CompanyUserWrongPassword’ => __DIR__.’/classes/auth/login/companyauth.php’,
));
[/php]
 
authパッケージには、ディレクトリはacl、group、loginの3種類あります。
aclとgroupのディレクトリは今回の要件には使わないので、必要なloginディレクトリの部分だけ拡張すれば良いと思っていましたが、acl、groupも同じように作らないとうまく機能しませんでした。
ということで以下のファイルを新規作成することになります。
 
121211-0002.png
 
 

学生ログインロジックの作成

studentauth.phpを作ります。simpleauth.phpをコピーしたものをベースに、そこから修正していきます。
・ simpleauth.phpの中で、”Simple”や”simple”となっているところをかたっぱしから”Student”、”student”に置換します。
 クラス名、設定名などあらゆるもの。
 大文字、小文字にも気をつけて変換するようにします。
・Session変数は学生用と企業用で名前が重複しないように考慮する必要があります。
 例:
 \Session::set(‘username’, $this->user[‘username’]);
 の場合は
 \Session::set(‘studentusername’, $this->user[‘username’]);
 のようにします。
studentgroup.phpを作ります。simplegroup.phpをコピーしたものをベースに、そこから同じように文字列置換します。
studentacl.phpを作ります。simpleacl.phpをコピーしたものをベースに、同じように文字列置換します。
 
 

企業ログインロジックの作成

companyauth.phpを作ります。simpleauth.phpをコピーしたものをベースに、そこから修正していきます。
・simpleauth.phpの中で、”Simple”や”simple”となっているところをかたっぱしから”Company”、”company”に置換する。
companygroup.phpを作ります。simplegroup.phpをコピーしたものをベースにします。
companyacl.phpを作ります。simpleacl.phpをコピーしたものをベースにします。
 
 

ログイン制御(Contoller)と画面(View)を作る

学生ログイン画面を作っていきます。
 
 

Controllerの作成

fuel/app/class/controller/studentlogin.php
[php]
public function action_login()
{
$data = array();

// submitボタンによるPOST時
if (Input::post())
{
// Authオブジェクトを取得します。引数でStudentAuthを指定します。
$auth = Auth::instance(‘StudentAuth’);

if ($auth->login())
{
// 認証OKならログイン後のページへリダイレクトします。
Response::redirect(‘studentindex’);
}
else
{
// ログイン失敗時の処理
$data[‘username’] = Input::post(‘username’);
$data[‘login_error’] = ‘Wrong username/password combo. Try again’;
}
}

// 学生ログインページの表示
echo View::forge(‘studentlogin’,$data);
}
[/php]
 

Viewの作成

fuel/app/views/studentlogin.php
[php]
<?php echo Form::open( ‘/studentlogin/login’); ?>
ユーザ名<?php echo Form::input(‘username’, Input::post(‘username’) ) ?>
パスワード <?php echo Form::password(‘password’, Input::post(‘password’) ) ?>
<?php echo Form::submit(‘submit’, ‘ログイン’,); ?>
<?php echo Form::close(); ?>
[/php]
 
121212-0004.png
 
企業ログインは、companylogin.phpとします。上記ソースコードの’student’の部分がcompnayになるだけです。
 
 

ユーザ登録

ユーザ登録のメソッドをstudentlogin.phpに書きます。

Controller

fuel/app/class/controller/studentlogin.php
[php]
public function action_add_user()
{
if (Input::post())
{
$username=Input::post(‘username’);
$password=Input::post(‘password’);
$email=Input::post(‘email’);

// Authオブジェクトを取得します。引数でStudentAuthを指定します。
$auth = Auth::instance(‘StudentAuth’);
// ユーザ作成
$auth->create_user($username,$password,$email);
  }
// 登録フォームの表示
echo View::forge(‘studentadduser_user’);
}
[/php]
 
企業ユーザ登録も同様に、companylogin.phpに同じメソッドを作ります。上記ソースコードの’student’の部分をがcompnayになるだけです。
 

View

fuel/app/views/studentadduser.php
[php]
<?php echo Form::open( ‘/studentlogin/add_user’); ?>
ユーザ名<?php echo Form::input(‘username’, Input::post(‘username’) ) ?>
パスワード <?php echo Form::password(‘password’, Input::post(‘password’) ) ?>
Email<?php echo Form::input(‘email’, Input::post(‘email’) ) ?>
<?php echo Form::submit(‘submit’, ‘登録’) ?>
<?php echo Form::close(); ?>
[/php]
企業ユーザ用View(companyadduser.php)も同様です。studentの部分をcompanyに置換します。
 
121212-0003.png
 
 

ログアウト

学生ログアウトのメソッドをstudentlogin.phpに書きます。

Controller

fuel/app/class/controller/studentlogin.php
[php]
public function action_logout()
{
//ログアウト
Auth::logout();
//ログアウト画面の表示
echo View::forge(‘studentlogout’);
}
[/php]
企業ログアウトはcompnaylogin.phpに書きます。
 
Viewはこちら
fuel/app/views/studentlogout.php
[php]
ログアウトしました
<a href="/studentlogin">ログイン</a>
[/php]
企業ユーザも同様です。studentの部分をcompanyにします。
 
121212-0005.png
 
 

ログイン後の画面

ログイン後の画面とは、ログインに成功したら表示する最初の画面のことです。
ログイン中の状態の場合のみ表示が許される画面ですので、認証が成功しているかどうかをControllerでチェックする必要があります。
企業ユーザでログイン中にもかかわらず、学生用の画面を開いた場合は、誤動作を防ぐために企業側のログアウト処理をするようにしています。
実際のユースケースでは企業と学生の両方のアカウントを持つ人はいないのですが、開発の現場ではテスト時にそういう使い方もするので、一応その考慮を入れています。

fuel/app/class/controller/studentlogin.php
[php]
// 事前処理
public function before()
{
$this->auth = Auth::instance(‘StudentAuth’);
// ここで、企業ログイン中であればログアウトする。
if( Session::get(‘companyusername’) ){
Auth::logout();
}

// ログインチェック
if( !$this->auth->check(‘StudentAuth’) ){
// 認証に失敗したらログイン画面にジャンプ
Response::redirect(‘/studentlogin’);
}
}

// ログイン後トップ画面
public function action_index()
{
// ログイン後トップ画面の表示
echo View::forge(‘studentindex’);
}
[/php]
企業用も同様です。studentの部分をcompanyにします。companyの部分はstudentにします。
 
 

さいごに

このように、1つのサイトで複数のログイン機能を実装する場合は、SimpleAuthを単にコピーして”Simple”の部分の文字列を置換するだけではダメです。
追加作業として
・セッションの名前が重複しないようにする。
・学生と企業の同時多重ログインをしないようにする。
などの考慮が必要になります。
実際の製作段階では、単純に2つのAuthを作っただけではうまくいかず、うまくログアウトされなかったり、無限ループに陥ったりしていろいろ苦労しました。
結局、SImpleAuth認証のロジック内を細かく精査して、不具合の原因となる部分を潰していったので、SimpleAuthを参考にしたと言っても全然Simpleにはいかなったです。
このノウハウが参考になれば幸いです。
 
 
次は@NEKOGET「FuelPHPドキュメント翻訳へのお誘い」です。日本語化の方々お疲れ様です。いつもありがたく使わせていただいております!


12/2 WordBench神戸のふりかえり

12/2のWordBench神戸のふりかえりです。   第18回 WordBench神戸 - パーフェクトfunctions.php   12/5公開予定のWordPress3.5を教材に、functions.php で …

12/2のWordBench神戸のふりかえりです。
 
第18回 WordBench神戸 - パーフェクトfunctions.php
 
12/5公開予定のWordPress3.5を教材に、functions.php で行なっている処理を解説

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