WordPressの勉強会であるWordBench大阪に参加しました。
今月11/7に行われた関西オープンソース2010で「世界標準ブログツール WordPress とそのコミュニティーの魅力」についてセミナーをしてくださった篠原さんの紹介により、今日の勉強会のことを知り興味を持ったので参加させてもらいました。
WordPressユーザたるもの、勉強会には常々参加したいと思っていたのですが、あまり頻繁には開催されていないみたいで、今まで機会を逃しておりました。
今回の参加者は全部で6人。いつもならもっと人は来るそうですが別のイベントとかぶってしまったので少なめです。
篠原さんが代表を務める株式会社メッサリバティのオフィスを借りて開催されました。
人数のワリには広いオフィスです。
今日篠原さんに語っていただいたのは、「WordPressでのショッピングカート構築事例」です。
WordPressはあくまでブログツールなので、ショッピングカートなんてちょっと無理あるんじゃ?
ショッピングカートツールはすでにいろんなものが世に出ています。
月々の使用料金支払いという形をとるクラウド型のショッピングカートシステム。このサイトによるとカラーミーショップ、エクスカート、e-shopsなどがあります。
また、自サイトで構築するタイプとしてはZen Cart、osCommerse、EC CUBEなどが有名です。
専門店型のネットショップ、取扱点数が非常に多いショップの場合はこのようなショッピングモール専用ツールを使った方が良い場合が多いですが、
・そんなに商品点数が多くない
・商品の入れ替わりが比較的少ない
こんな場合は、最近台頭してきたWelCartプラグインで十分対応できます。
このプラグインは最近急ピッチで開発が進んでおり、進化がめまぐるしいです。そういう意味ではまだ発展途上にあるプラグインと言えますが、今後さらなる進化を遂げたらショッピングモールツールとして死角無しの最強プラグインになるんじゃないかと思います。
WelCartでの構築事例
実際の構築事例を見せてもらいました。
WelCartはすばらしいプラグインですが、構築するサイトの形態がやや専門店的な領域のものだったため、特殊なカスタマイズが必要だったとのこと。
・複数条件を指定しての検索機能が標準の機能で補えなかったため、自分で機能を追加した。
・検索結果一覧画面も顧客の要望に沿うようにカスタマイズした
・あまりパソコンに詳しくない顧客のために、不必要な設定項目や記入欄をとっぱらった。
・送料オプションは、「〇〇円以上は無料」という設定はできるが、「◯個以上は無料」とか、
クール便を使う必要があるケースなどに対応していないため、不便が生じる。
そのような事情からWelCartをハックする必要があり、いろんな手を加えた結果、WelCart開発者に負けないくらいソースを読んだそうですw
こうなると、初めから出来合いのショッピングカート用のツールを利用したほうが簡単だったかも、という話を聞きました。
「WelCartでは何ができて、何ができないか」をちゃんと調査し、顧客の要件も具体的に聞き出した上でツールの選定をすることが必要だと言うことです。
もう一つの事例も見せてもらいました。こちらは商品点数が少ないショップであることから、WelCartを使って構築して非常に少ない工数でショッピングカートを構築できているということでした。
WelCartはなぜWordPressプラグインなのか?
Q.
機能豊富なWelCartですが、なぜWordPrassプラグインという形式をとったのでしょう?
単体のシステムとして作っても良かったのでは?
A.
WordPrassプラグインにすると注目してもらえる。
巨大なユーザ数を誇るWordPressから、管理画面経由で簡単にインストールできるメリットは大きい。
iPhoneアプリをAppleStoreで売るのと似ている。プラットフォームをうまく利用するということ。
WordPressを使う開発者からも注目してもらえる。
この観点はなるほどと思いました。
いいものを作っても流通させる経路が弱いと普及しません。
ブログツールであるWordPressとショッピングカートの組み合わせはちょっと無理ある気がしていましたが、そういう戦略をあえてとるメリットもあるということですね。
その他勉強になったこと
勉強会の後の飲み会を通じて、なかなか貴重な話を聞けたのでメモっておきます
・Pythonは速い。Rubyより全然速い。場合によってはCより速い。
・TOKYOはすごい件
- TOKYOに単身赴任している嫁がすごい人脈を作りすぎている。
- TOKYOで飲み会に参加したらフツーに有名ブロガーとか有名メディアの記者が参加してて困る。
- 記者は記事を求めているから、そういう記者と良い関係をを持つと自分の持っている情報を拡散できる。
ブロガーもそれを見て拡散するからプレスリリースより効果ある。
- これだけネット化された社会でも、上記のようにリアルに出会える人脈が大きくモノを言うから、
TOKYOに身を置くことのメリットは大きい。
- 家賃がべらぼうに高い。仕事のため家を空けている間も、高額家賃が課金されていることを考えると
もったいない気持ちになる。
- 電車の乗換駅でも、地下の深いところに駅があると乗換のために20分くらい普通に歩かされたりする。
(東京駅の総武線とか?)
- カフェの多さが異常。そこで商談してる人多すぎ。初めからビジネス利用を見込んだ
電源やネット環境完備のカフェもある。
・有名ブロガー田口さんから自分のブログにリンクされたときは、アクセスが殺到してサーバーが落ちた。
再度起動しなおしても瞬殺された。
・英語を身につけるためには、社内を英語化する。日常的に英語を使い、メールなどでも英語を書いていると
どんどん英語が上達した。
・WordPress界のカリスマ池田百合子さんは、大阪の勉強会など小さいイベントでも東京からかけつける。
・最新のテクノロジーニュースやインターネット上の話題について紹介するポッドキャスト「messa.tv」を
英語で公開しているが、これを見たギリシャ人が突然来日しオフィスを訪れて「仕事をくれ」と依頼されたことがある。