グーグルが小ずるいのは、「全世界の情報を一つにまとめる」といったきわめて合理的、崇高な「理念」を掲げながら、その理念に隠れてビジネスをつねに優先していることだ。
要は、グーグルがしている事業とは、個人情報を(別の誰かが利用できる)公のものに移し替えてもらい、それを糧にするという構造だ。
なんでも無料でサービスを享受できるGoogleですが、その分個人情報を人質に取られているということをしっかり頭に入れた上で利用しないといけませんね。
Gmailは私も使っていますが、メールの情報を盗み見られているような気味悪さは少し感じています。
アドレス帳になんでもかんでも登録するのは気が引けるのでアドレス帳登録はあまりしていません。
そしてこれはちょっとずるいと思う。
GoogleのシュミットCEOの自宅をグーグルで検索してみる。4エーカーの土地に4つのベッドルーム、4つのバスルームをもつ大邸宅という情報を見つけることができる。では、その邸宅をグーグルマップの衛星画像で詳細に見たいと思っても、それは不可能だ。画像は広域の地図ではぼんやりと映っており(ヤフーやマイクロソフトが提供している地図と比べると修正が加えられているように見える)、ある一定の距離以降は画像が削除されているのだ。
他人の情報は事業にし、お金にする。だが自分がそうされるのは嫌。ずいぶん都合のよい話だが、それが同社の本質だ。実際、グーグルに個人情報を集中させない傾向は、『ザ・サーチ』の著者ジョン・バッテルなどグーグルに詳しい人ほど増えている。