作者:上村崇 フリーランスのIT系エンジニア
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プログラマは淘汰されるべきか


考えさせられるエントリ、というか自分も渦中にいるのでコメントしてみます。

プログラマは淘汰されるべきときにきたのかもしんない
やっぱりIT技術者は今余ってる。大量に自宅待機者がいるらしい。
僕自身のことで言えば、なんとなくフリーになって、その「なんとなく」で2年くらいは続けてこれたのだけれど、現在のような状況になってしまってフリーという身がいかに不安定かを思い知らされました。
社員の場合は自宅待機であっても会社がある程度給料を保障してくれるけど、僕のようなフリーだとなんの保証もないから現在は無収入。

現在のような危機的な状況がありうることを予測して、それなりに準備をしてきた人はなんとか今でも仕事を確保できているんだろうけど、あまり僕はそういう準備をしてこなかったんで、その憂き目に遭ってるんだと思います。
社員をやめてフリーになるんだったら、技術だけじゃなくてそれなりの将来予測性とか人脈、リスク等を考慮に入れて総合的に決めないといけなかったんだと思います。そこが反省点です。

インドや中国へのオフショアによって、日本の技術者の地位が危ぶまれているという話があります。ただ、オフショアによって人件費は確かに安くなるかもしれないけれど、品質が悪かったり、コミュニケーションがうまくとれなかったりして目的と違うものが納品されたりしちゃって、そのコストを考えると結局はそんなにうまい方法ではない、という話を聞きます。
なので日本のIT技術者が余っているのはその影響のせいではあまりないと思うし、今後のことを考えてもそこについての危機感はあまり持たなくてもいいように思うのです。
問題は、日本の産業自体に元気がなくなっていることです。我々日本の企業に雇われている人間にとっては、そもそも日本企業が仕事を回してくれなければ生きて行けません。日本製品の売上が落ちている今、それを糧にしている技術者(特に製造系)は今の景気後退の直撃を受けています。そっちの方が影響が大きい。
(※発注元が外資企業だったとしても、多重なる下請け構造を考えたときに、末端の企業まで外資というケースはほとんどありません。その意味で、日本に住んでいる技術者のほとんどが、日本企業から仕事をもらっていると言えると思います。)
事前に将来を予測する能力があったとすれば、「日本企業にいつまでも仕事をもらえると思っていてはいけない」という危機感を持つべきではなかったでしょうか。

では現状を克服するためにはどうするか。
1つは、日本企業からの直接契約を避けること。つまり外資と契約できるように自分を磨くことです。具体的は語学力(英語)ですね。商習慣とかも勉強しないといけないんでしょうけど。
ただしこれはインドや中国の技術者とおなじ土俵で仕事をすることになりますから、賃金は全然期待できません。
望みがあるのは、たとえばマニュアルの日本語化、ソフトウェアの日本語化とか日本語が有利に使えることを利用する手ですね。

もう1つは、自分自身が積極的にエンドユーザを開拓すること。
大企業ならば自社製品を作れますが、個人ならばエンドユーザー向けにハードウェアを作ることはちょっと難しい。
ということでやはりインターネットを利用してソフト的なサービスを提供するのが現実的です。
web上で何かサービスを立ち上げる、ソフトを作って売る、高アクセスなサイトを作って広告で収入を得るなど。
個人事業であっても、インターネットの普及によって、特定の相手を対象にした商売ではなく、マスに向かって商売ができる時代になってきていますから、そこを最大限利用するということです。
なかなかそれ自体で儲けるってのも難しいですけどね…多分にギャンブル的要素もあったりしますし。
参考として:
【続】2週間で開発したアプリで月収1億円を稼ぐ人々 ~Facebook 成功アプリの具体例「儲かるジャンルとその極意」
http://japan.internet.com/busnews/20090604/9.html
iPhoneアプリって結局儲かるの?
http://fladdict.net/blog/2008/12/iphone-rich.html

もう1つの方法として、日本企業の会社員になる、という手もあるんですけどね…
でもこれは根本的な解決にならないと思います。企業自体が死んでしまえば自分にも影響がふりかかってくるのは避けられません。
現在は雇用規制が強いので社員は簡単には解雇されず、どちらかというと派遣社員などの非正規社員と比べて優遇されていますが、現在の雇用規制は問題視されている傾向にありますので、正社員と非正規社員の間の格差はなくなる方向、つまり正社員に対する過保護が是正されていくことも十分考えられます。
できることと言えば、将来が有望な会社を選ぶってことでしょうか。自分に採用してもらえる能力があればの話ですけど。

景気が回復したら、今までのように会社から仕事を回してもらえるようになるんだろうけど、そんなのの繰り返しで景気が悪くなるごとに振り回されていたら人生設計もままならないので、他の方法をやっぱり考えなきゃ、と思ってたりしています。

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4 Replies to “プログラマは淘汰されるべきか”

  1. トン死傷さん
     今、私が関わっている業界で今後注目されると
     思われる仕事に「QA」があります。
     外資の進出によって、日本の品質レベルを要求されても、
     その必要性が理解できない海外企業が多いのです。
     ITにおいても、外資の進出はこれからもっと増えると
     思われます。
     その時に、語学、技術、業務の理解ができる人が存在すれば、
     「QA」を担当することができます。
     将来を見据えて、語学と業務を見に付ければ、独立系でも「QA」と
     (プログラミング、設計はしない)いう職種は存在すると
     思います。

  2. ボスさん、ありがとうございます。
    QAって品質保証 (Quality Assurance) のことでしょうか?具体的なことは良く知りません。今まで僕らは開発が終わったらその延長線上でテストをやってきましたが、たぶんそのテストの部分がカテゴリとして確立されたイメージですね。
    テストもさんざんやらされてきたので結構得意ですが…(笑)。特にケータイ系のテストは基準が厳しかったですね。

  3. 元記事主です。どーも。
    実は僕も2年ほどフリーだったトキがあります。フリーをやめた理由は「確定申告とかの経理がメンド臭い」というヨワヨワなところだったりしますが…. (苦笑)。
    たぶん、今問題意識をもってコのシゴトをしている人たちにとって、とってもツライトキなんだと思うのです。
    でも、そういう人たちに、「いっしょに頑張ろうよ!」と言いたかったのがいちばんなんですけどね。
    というわけで、頑張りましょう!お互いに…。

  4. 記事主降臨、どうもありがとうございます!わざわざコメント残していただけるなんて光栄です。
    僕はWeb系ではなく製造系の仕事が多かったのもあり苦戦を強いられていますが、まぁこれも何か1つのきっかけと思って前向きに考えるようにしています。元気が出る記事をありがとうございました。

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