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楽園
2004-11-02
母島に一泊だけ、といっても悔いの無い観光にはしたいので、それなりに事前に情報を仕入れてやりたいことを考えてきている。

この日は11:30に父島行きの船が出港なので、少ない時間を利用して往復3時間コースの乳房山登山を敢行した。
遅れると船の出港に間に合わないという、デンジャラスな登山である。

小笠原諸島の最高峰、乳房山463m。こんな山が最高峰なのだから、小笠原の島は小さい。
なのであまり期待はしないで行ったのだが... 片道1時間ちょっとでたどり着くその頂上からの絶景といったら!

もちろん誰も登ってくる人もいないし、まわりは海だけである。
まるでこの島を独り占めにしたような気分で、なぜこんな太平洋の洋上に島があるのかとか、なぜ僕がここにいるのかとかを考えていた。

ウォーターワールドという映画があったが、地球が水没した後の最後の楽園というのはきっとこういう島になるんだろうと思った。
島のまわりはほんとに何もない。海が果てしなく続くだけ。
誰もいない。自分だけが、この島に残って生き延びている錯覚。

過去に旅してきた中に、はっと息をのむ美しい景色はいくつかあったが、今日目の前に広がったこの世界は僕の中で何番目に入るだろう...。
船の出航を気にしなければならない身の上を憂いながら、しばらく山の上で佇んでいた。



で、頂上でモタモタしてると時間があっという間に過ぎてしまったので、急いで下山してきた。
出航には何とか間に合い、船にのって父島に戻ってきたら、うってかわってお祭りムード。
今日を含む3日間は、年に一度のお祭りみたいで、スモウ大会があった。
宿泊したユースホステルも、青シートでしっかり陣取りをしており、僕ら宿泊者とスタッフも一緒になってスモウ大会を楽しんだ。
ちっちゃい島だから人が少ないはずなのに、スモウ参加者はみんなムキムキで、かなりエキサイティングなスモウをしてくれる。激しく盛り上がった。
島だからか? それとも村だからか? きっと僕らがボーリングやカラオケを楽しむ感覚で、日ごろからスモウを取っているとしか考えられない。
小笠原に来て、いろんなカルチャーショックを受けまくっている。



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